2017.12.19.Tue / update:2020.03.04
世界では3人に1人が、トイレを使えない
日本ではほとんどすべての家庭にトイレがあり、だれもが気軽におしっこやうんちをして流すことができます。
さらに最近のトイレはただ流すだけではなく、おしりも洗ってくれます。日本国内の温水洗浄便座の普及率は80%にもなりました。
でも、じつは世界では3人に1人がトイレを使えません。23億人もの人々がトイレではなく、バケツやビニール袋、屋外でおしっこやうんちをしています。サハラ以南のアフリカやオセアニア(大洋州)では、人口増加によって、屋外排泄を行う人の数は増えています。
ハイテク便座が当たり前の日本では、考えられない光景です。
おしっこやうんちには、病気を引き起こす「細菌」がたくさん含まれています。
不衛生な環境では、細菌がさまざまな所から体内に侵入し、下痢などを発症します。
とくに免疫力が弱い子どもたちは危険にさらされています。ひどい下痢で死んでしまう子どもも多く、1日に800人以上が命を落としています。またトイレの最中や、用を足すために外出した際に暴力の被害にあう女性や子どももたくさんいます。
2030年までの国際目標であり持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成されているSDGs(持続可能な開発目標)の6番目のゴールでも「安全な水とトイレをみんなに」と目標設定されており、世界的な取り組みとなっています。