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2021.04.21.Wed / update:2021.05.09

日本のプラスチックのリサイクル率は84%!でも、その中身は…

リサイクルの内訳

日本のプラスチックゴミの総量は年間892万t。そのうち84%にあたる750万tがリサイクルされ、のこりは焼却されたり埋め立てられます。リサイクル率84%というのは、世界でもトップレベルのリサイクル率なんです。(2018年時点)

しかし、リサイクルされたことになっているプラスチックゴミの大半が、結局最終的には“焼却”されていると知ったら、あなたはどう思いますか?
「え?リサイクルされたら、新しいプラスチック製品に生まれ変わるんじゃないの?」
そんな感想を持った方も多いのではないのでしょうか?
いったいぜんたい、日本のプラスチックリサイクルはどうなっているのか、一緒に見ていきましょう。

プラスチックのリサイクル方法には、3つの種類があります。
1つ目の方法は「マテリアルリサイクル」
プラスチックゴミを、粉砕・洗浄して、フレークやペレットと言われる状態にしたものを原料に、新たなプラスチック製品をつくるリサイクル方法です。
この方法だと、リサイクルされるたびにプラスチックは劣化し、製品の品質は落ちていきます。だから、何度も繰り返し利用することはできません。現在、リサイクル全体のうち27.7%が、この方法です。

2つ目のリサイクル方法は「ケミカルリサイクル」
これは、プラスチックを加熱したり圧力をかけたりして、分子レベルで分解して再利用する方法です。この方法だと、新品と同レベルの高品質なプラスチック製品を作ることができます。ほかにも石油製品に戻したり、水素や炭素をガスの状態で回収したり、製鉄原料として活用するなどさまざまな形でプラスチックごみを再利用することができます。
この方法はマテリアルリサイクルに比べてより無駄なく再利用できるものの、設備にお金がかかるなどの理由から、リサイクル全体に占める割合は5.2%しかありません。

マテリアルリサイクルとケミカルリサイクルの2種類のリサイクル方法は、プラスチックゴミが新しいプラスチック製品に生まれ変わらせる方法です。「リサイクル」と聞いたときに、多くの人が想像するのが、この「生まれ変わり」タイプのリサイクル方法ではないでしょうか。
しかし、これらの方法はリサイクル全体の32.9%しかありません。では、残りのおよそ7割はどんな方法でリサイクルされているというのでしょう?

リサイクル全体のうちのおよそ7割を占める方法が「サーマルリサイクル」といわれるリサイクル方法です。
サーマルリサイクルは、プラスチックゴミを燃やして生まれる熱を蒸気に変えて発電したり、暖房や温水プールなどの熱源として利用する方法
つまり、新しい製品にしたり、原料に戻して再利用するのではなく、燃やしてしまっているのです。果たしてこれを「リサイクル」と呼んでいいものでしょうか?

リサイクルの内訳

海外の多くの国では、このように燃やされて発電に使われているプラスチックを「リサイクルされている」とはみなしていません。ですから、国際的な基準に照らし合わせた場合、日本のリサイクル率(84%)は実際にはかなり低くなると言われています。

リサイクル率84%!などときくと、プラスチックが新たな製品として生まれ変わって循環しているように想像しがちです。しかし、現実にはプラスチックをきれいな製品に再利用することはとても難しく、大部分のプラスチックはリサイクルの名を借りた焼却処分されてしまっているのです。

プラスチックを生まれ変わらせて何度も使えるような技術や製品を増やしていくことも、もちろん大切です。でもまずは、「ごみ」になり得るプラスチックの使用を、ちょっと減らしてみるのもいいかもしれません。

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アン
ねこと芸術と旅を愛するギャップイヤー生。大学で学ぶ前に「好き」なことをしながら、自分のidentityを探している。
最近の興味は、ジェンダーや発達障害、イスラーム、性教育、食、について。
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普段はイラストレーターをしています。
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船川 諒
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