衛星軌道上の宇宙ゴミは1億個以上

地球の衛生軌道上にただよう人工物を、「スペースデブリ(宇宙ゴミ)」といいます。
宇宙船から外れたボルトや、はがれた塗装、宇宙飛行士が落とした手袋などの小さなものから、事故や故障によって制御できなくなったロケットや人工衛星といった巨大なものまで、さまざまなスペースデブリがあるといわれています。
スペースデブリは秒速7〜8kmという速さで地球のまわりを回っています。
地上でライフル銃を撃った時の銃弾の速さが秒速1kmほどですから、その7倍ものスピードです。
デブリ同士がぶつかって、より小さなデブリに分裂することで、スペースデブリの数は無限に増え続けています。(この現象を「ケスラーシンドローム」と言います)
高速のデブリ同士が衝突すると、さらに速さが増すのだそうです。
既に、スペースデブリと衝突したことによって衛星が故障したり破損したりした例もあります。
2013年に公開された映画「ゼロ・グラビティ」。スペースシャトルが大破し、宇宙空間に投げ出された宇宙飛行士の無重力空間でのサバイバルを描いた作品でした。あの映画でもスペースシャトルにぶつかってきたのはスペースデブリです。
地球の周りに、いったいどれくらいの数のスペースデブリがあるのでしょう?
現在、確認されているだけで10㎝以上の物体が約2万個、1cm以上のものは50~70万個、1mm以上の小さなものは1億個を超えるともいわれています。
しかし、正確な数はわかっていないのが現状です。
今後の宇宙開発において、このデブリをどうやって回収・除去するかは、国際的な課題となっています。
この問題に取り組んでいる団体
スペースデブリ除去に向けた取り組みをしている。
スペースデブリを除去するレーザーを開発した。
スペースデブリ観測衛星を世界で初めて打ち上げる計画をしている宇宙ベンチャー企業。