日本の若者の死因、第一位は自殺

2019年時点で、日本に住む15~39歳の若者の死因の第1位は自殺です。
先進国の集まりであるG7(日本/フランス/米国/ドイツ/カナダ/英国/イタリア)の中でも、若者(15~34歳)の死因第1位が「自殺」なのは、唯一日本だけです。
年代ごとの死亡率TOP3
カッコ内は10万人あたり死亡率
年代 | 1位 | 2位 | 3位 |
---|---|---|---|
15-19歳 | 自殺 (9.8) | 不慮の事故 (3.6) | がん (2.2) |
20-24歳 | 自殺 (17.4) | 不慮の事故 (5.2) | がん (2.7) |
25-29歳 | 自殺 (16.9) | がん (4.2) | 不慮の事故 (3.8) |
30-34歳 | 自殺 (17.7) | がん (7.9) | 不慮の事故 (4.0) |
35-39歳 | 自殺 (17.6) | がん (14.9) | 心疾患 (5.5) |
日本の若者は、どうして自ら命を断ってしまうのでしょう?
10代の自殺の原因として最多は「学校問題」で4割を超えています。続いて「健康問題」と「家庭問題」がそれぞれ3割弱。しかし、10代の自殺者は遺書などの手がかりとなるものを残さぬまま自殺するケースが多く、原因も判然としないことが多いのが現実です。自殺の手段も、10代は「飛び降り」や「飛び込み」といった突発的な手段を選ぶ傾向にあります。
自殺の相談状況についてはどうでしょうか?
2020年に行われた調査によると、自殺念慮を抱えたり、自殺未遂を経験した際の相談の有無を尋ねたところ、若者群(15~29歳)では62.2%、成人群(30~49歳)では89.2%が「誰にも相談していなかった」ことが分かりました。
多くの若者が死にたくなっても、誰にも相談できないでいるのです。
日本の自殺者数は2003年に過去最多の3万4,427人を記録しました。その後2006年に自殺対策基本法が制定され、自殺の予防と防止に力を入れた結果、自殺者数は年々下降し、2019年には2万169人にまで減りました。
20代・30代の若者も含め、どの年代で自殺者数が減少傾向を続けています。しかしその中で10代の自殺者の数はほとんど変わらないか微増する状況が続いています。

子どもたち一人ひとりが、安心して暮らせる環境作りが必要です。
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これを読んでいるあなたが子どもで、もし「死にたい」と思うことがあったら、そのときはここに挙げた相談先に相談してみてはいかがでしょうか。
この問題に取り組んでいる団体
18歳までの子どものための相談窓口です。
あなたの気持ちを大切にしてどうしたらいいかを考えてくれます。
お説教や命令・意見の押しつけはしないので安心。
相談の際には、あなたの名前や連絡先・学校名は、言わなくて大丈夫。
あなたが相談したことは学校の先生や友達、家族など、あなたの周囲の人にしられることはありません。
電話相談だけでなく、チャットでの相談もできます。
電話番号は0120-99-7777。毎日午後4時~午後9時まで相談を受け付けています。携帯電話(スマートフォン)、公衆電話からも通話無料です。
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相談は無料。秘密は厳守します。
電話番号は0120-007-110。
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電話番号は0120-0-78310(なやみ言おう)です。
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