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2020.03.14.Sat / update:2021.11.11

子どもの虐待死。一番多いのは「0歳0ヶ月0日」

虐待死でもっとも多いのは0歳0ヶ月0日児

2017年度、虐待により死亡した子どもは65人。そのうち心中により死亡した子どもが13人でした。

心中以外による虐待死をした52人の子どものうち、過半数の28人が0歳児。なかでも多いのは日齢0(ゼロ)日児の虐待死で、14人もの赤ちゃんが、生まれたその日に殺されていました。
さまざまな理由で周囲に相談できすに、孤立したまま妊娠・出産し、産まれた赤ちゃんが捨てられてしまう「赤ちゃん遺棄」が多いのです。

日齢0日児の虐待死が多い背景としては、性教育が不十分であることや緊急避妊薬(アフターピル)へのアクセスが十分でないこと、中絶の経済的なハードルが高いことなど、「望まぬ妊娠」の予防や対応が不十分であることが指摘されています。
また、妊婦が自分の身元や父親が誰であるかなどの事情を伏せて出産し、その後は養子として引き取られる「内密出産」の仕組みを導入するべきとの議論もあります。

身寄りのない子どもと、子どもを望む夫婦を“実の親子”として繋ぐ「特別養子縁組」のしくみがスタートしたのは1988年。すでに30年以上が経ちましたが、まだまだ救われない子どもの命がたくさんあります。
悲劇から母子を救う支援の広がりは、より一層求められています。

この問題に取り組んでいる団体

望まない妊娠により悩みを抱えている人のための相談窓口。「こうのとりのゆりかご(通称:赤ちゃんポスト)」を設置していることで熊本県熊本市の慈恵病院が運営している。妊娠・出産に関する相談をメールや電話で受け付けている。 また、慈恵病院では匿名で出産できる事実上の「内密出産制度」を導入。新生児相談室長に身元を明かすのを条件に仮名での出産を認めている。

ライター:浜中清美

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