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2018.01.24.Wed

7軒に1軒が、空き家

日本では、住宅を必要としている人よりも、住宅の数のほうが多く、住宅の供給過剰な状態が続いています。2013年時点で、日本の総世帯数は5,240万、住宅総数は6,063万戸です。

1年以上だれも住んでいない住宅のことを「空き家」と呼びますが、国内の空き家は820万戸もあります。住宅総数に占める空き家の割合「空き家率」は13.5%。じつに7〜8軒に1軒の割合で、空き家があるということです。
きちんと管理されていない空き家は様々な問題を生み出しています。雑草や木が隣家に侵入したり、ネズミや蚊など害獣・害虫の発生源になったり、ゴミの不法投棄や犯罪の温床になったりするのです。

これほどまでに空き家が増えた原因の一つは、社会政策として新築取得を推奨してきたことです。
70年以上前の第二次世界対戦で各地の市街地が焼け野原となり、戦後は外地からの復員者の増加もあり、圧倒的な住宅不足に陥りました。早急に新しい住宅を作る必要があったのです。
そこで、新築住宅を増やすため、住宅購入のための低利融資が設けられ、住宅ローン利用者向けの減税制度などが作られ、住宅取得が推進されました。そうした仕組みのおかげで、住宅不足は解消されました。しかし、こうした住宅取得を推奨する仕組みはいつまでも残り続けたのです。時代とともに空き家が増えてきても、新しい家はどんどん建てられ続けています。

また、空き家増加のもう一つの理由として、土地にかかる税金の優遇制度があります。
土地をもっている人は「固定資産税」と「都市計画税」という税金を納めなければなりません。
これらの税金は、その土地に住宅が建っていると「住宅用地の特例」という制度が適用されて、大幅に減額されます。どれくらい減額されるかというと、固定資産税は最大で6分の1まで、都市計画税は最大で3分の1まで減らされるのです。
もう使わなくなった住宅でも取り壊さずにそのままにしておく方が税金が安くなり、土地所有者はお得になります。だからどんなに老朽化して危険な建物でも、取り壊さずに放置されてきたのです。

しかし、このまま空き家が増え続けるのを黙って見ているわけにはいきません。2014年、国会で「空家等対策の推進に関する特別措置法」という法律ができました。この法律は適切に管理されていない空き家を「特定空家」に指定し、「住宅用地の特例」の解除などができるようにしています。危険な空き家は優遇税制が受けられなくすることで、土地所有者に空き家をきちんと管理するように求める法律なのです。

国土交通省『空き家の現状と課題』
http://www.mlit.go.jp/common/001125948.pdf

nippon.com『深刻化する日本の「空き家」問題―その背景と解決策』
https://www.nippon.com/ja/behind/

NPO法人 空家・空地管理センター『空き家の固定資産税・都市計画税』
https://www.akiya-akichi.or.jp/kanri/tax/

NPO法人 空家・空地管理センター『空家等対策特別措置法とは』
https://www.akiya-akichi.or.jp/what/sochihou/

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船川 諒
WEBデザインと、記事の執筆&編集を担当しています。
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