1年間で4万種の生物が絶滅している?!

地球上には確認されているだけで約175万種、未発見のものを含めると3,000万種を超える生物がいるといわれています。
ひとつの種の生物が全ていなくなってしまうことを「絶滅」といいますが。絶滅の理由の多くは人間による乱獲や、気候変動の影響だと言われています。
そしていま、この生物の絶滅のスピードがどんどん加速しているのです。
2億年くらい前の恐竜がいた時代は、1000年間で1種の生物が絶滅していました。しかしそれが100年前には1年に1種のペースになり、1975年には1年に1000種類。今では1年間に4万種以上の生物が絶滅しているいわれているのです。1日あたり、100種類以上の生物が絶滅していることになります。
この「1年で4万種」という数字は、生物多様性研究の大家であるノーマン・マイヤーズ氏の著作「沈みゆく箱舟(1981年)」の中で提示された予測です。
予測の信憑性については、さまざまな疑義もあるものの、実際にどれくらいの種が減っているのか、その正確なスピードを把握することは誰もできていないのです。
それでも、近年急速に進む気候変動の裏で多くの種が危機的状況にあることは確か。古代の時代と比べて、1000倍の速さで進む気候変動に多くの動植物が対応できず、多くの種が絶滅の危機にさらされていると言われています。
最近では特に、アマゾンでの火災の影響が心配されています。
地球上にいる生物の10分の1が暮らすと言われているアマゾンのジャングル。2019年に同時に9,000ヶ所で発生した火災により、ここに済む多くの生物の生存が危ぶまれているのです。
ブラジルのジャングルで始まった火災は、とどまることを知らず、ボリビア、パラグアイ、ペルーにまで燃え広がっています。
アマゾンに済む生物たちは、いったいどうなってしまうのでしょう。
また、日本の状況はどうでしょう?
日本にはまだ知られていないものを含め30万種以上の生物がいますが、そのうち3,690種が「絶滅のおそれのある種」として、環境省の「レッドリスト」に掲載されています。(2017年)
みなさん大好きな二ホンウナギも絶滅危惧種に指定されています。そのほか、タンチョウヅル、メダカ、エゾオコジョ、アホウドリ、ツキノワグマ、ラッコ…etc
多くの日本人が慣れ親しんできた動物たちが、ことごとく絶滅危惧種に認定されているのが、現状です。
絶滅してしまった生物は、二度と戻ってきません。
また、「生物多様性」という言葉があるように、地球上にある多様な生き物は、さまざまな形で直接的・間接的につながっています。ひとつの種の生物が絶滅することによる影響は、他の生き物にまで及ぶのです。
多くの生物を守るために何をするべきか、みんなで一緒に考えましょう。
この問題に取り組んでいる団体
全国の環境団体やNPO、そして地域の人が共同で「いきものが住みやすい環境づくり」を行うプロジェクトを実施している。
絶滅危惧種を守るための調査研究・提言、また自然保護の担い手を増やすプロジェクトを実施している。
生物多様性の保全及び自然環境への負荷の軽減のための活動・政策提言・調査研究を行う。国際NGOの日本支部。