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2017.12.19.Tue / update:2023.12.04

日本国内の絶滅危惧種は3,716種

うな重を食べる女性。うしろに「もうすぐ絶滅!」「今だけ」「プレミアム」などのポップが貼られている

地球上には確認されているだけで約175万種、未発見のものを含めると3,000万種を超える生物がいるといわれています。
ひとつの種の生物が全ていなくなってしまうことを「絶滅」と言い、地球が誕生して46億年の間に、たくさんの生物種が生まれる一方で恐竜のように絶滅していった種も数多くいました。
ところがいま、絶滅のスピードがすさまじい勢いで加速しています。

2001〜2005年に国連が実施した「ミレニアム生態系評価」によると、化石から計算した過去の絶滅のスピードは100年間で1万種あたり0.1〜1種でした。
一方、ここ100年で実際に絶滅した種の数から計算した現在の絶滅スピードは100年間で1万種あたり約100種。記録されていない生物も考慮すると、現在の地球では過去に比べて1000倍のスピードで生物種が絶滅していることになります。

地球上の生物種の約75%が短期間(280万年以内)で絶滅するような事象のことを「大量絶滅」と呼びます。これまでも地球上では自然現象などの影響で大量絶滅が5回繰り返されてきました。そして今まさに第6の大量絶滅時代に突入したといわれていて、一部の研究者によると、今回の大量絶滅はすべて人類が原因とのことです。
近年の絶滅の多くは人間による乱獲や、森林伐採などの開発や殺虫剤や除草剤など化学薬品の使用が動植物の生息地を奪わってきたことが原因です。
また、気候変動による影響も深刻で、2020年以降深刻な森林火災に悩まされるオーストラリアでは、コアラをはじめとした多くの動物の絶滅リスクが上がっています。
国際自然保護連合(IUCN)絶滅危惧種レッドリストでは、これまで個体数や絶滅リスクを評価した15万300種のうち約28%にあたる42,100種を絶滅の危機にある種に分類しています。

日本に住む生物も危機的な状況にあります。国内にはまだ知られていないものを含め30万種以上の生物がいるとされていますが、そのうちの3,716種が「絶滅のおそれのある種(絶滅危惧種)」として、「環境省レッドリスト2020」に掲載されています。
みなさんが大好きな二ホンウナギも絶滅危惧種に指定されているほか、タンチョウヅル、メダカ、エゾオコジョ、アホウドリ、ツキノワグマ、ラッコ…などなど、多くの日本人が慣れ親しんできた日本の動物たちが絶滅の危機にあるのです。

絶滅してしまった生物は、二度と戻ってきません。地球上にある多様な生き物は、さまざまな形で直接的・間接的につながっています。ひとつの種が絶滅することによる影響は、他の生き物にまで及ぶのです。
多くの生物を見殺しにして発展した結果、人類がレッドリストに載る羽目になる…なんてことがないように、他の生物を傷つけない発展のあり方にシフトしなければなりませんよね。

この問題に取り組んでいる団体

全国の環境団体やNPO、そして地域の人が共同で「いきものが住みやすい環境づくり」を行うプロジェクトを実施している。

絶滅危惧種を守るための調査研究・提言、また自然保護の担い手を増やすプロジェクトを実施している。

生物多様性の保全及び自然環境への負荷の軽減のための活動・政策提言・調査研究を行う。国際NGOの日本支部。

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Bolly
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