インターネットカフェで夜を明かす人の 4人に1人がホームレス
帰る家がなく、インターネットカフェなど「オールナイト」営業のお店で夜を明かす人たちがいます。
「ネットカフェ難民」などと呼ばれることもある彼らは、路上生活者のように誰の目にもわかりやすいホームレスとは異なり、社会の中で見えにくく、把握されにくいため「隠れホームレス」と呼ばれることもあります。
2016年〜2017年に行われた東京都の調査によると、都内の24時間営業のインターネットカフェなどで夜を明かす人の、およそ25%、じつに4人に1人がホームレス状態にあることがわかりました。
彼らの多くは、日によってカプセルホテルやファストフード店、野宿などさまざまなところを転々としているといいます。
家を持てない理由を尋ねたところ、およそ6割の人が「入居に必要な初期費用が準備できない」と答えました。家を失った理由の半数は、「仕事を失った」ためだといいます。
ネットカフェ難民の9割ちかくの人は、それでも現在何らかの形で働き、生計を立てるための収入を得ているのだそうです。
働いていても、ホームレスから抜け出せない背景には住宅コストが高すぎるという問題と、アルバイト・派遣労働など、収入が不安定な「非正規労働者」の働き口しか見つからないなどの事情があるのです。
調査をした東京都の推計では、こうした家がないネットカフェ難民は東京都内だけで4,000人いるのだそうです。
この問題に取り組んでいる団体
ホームレス状態に置かれた人々のアパートで新しい暮らしの支援や、相談、啓発に取り組む。
安定した住まいを喪失した生活困窮者(ハウジングプア)の問題を中心に、シェルターからホームレス経験者を雇用したカフェの運営、こども食堂などの活動に取り組む。
「ホームレス状態を生み出さないニホンに」を合言葉に、生活支援や自立支援につながるシェアサイクル事業に取り組む。
ホームレスの人たちを中心に困窮者の生活自立応援(情報提供や就職支援など)、ホームレス問題解決のネットワークづくりと政策提案、ボランティア活動と市民参加を軸に、プロジェクトに取り組む。