2020.09.15.Tue / update:2021.11.11
日本の女性の婚姻年齢
日本では婚姻ができるようになる年齢(婚姻開始年齢)は女性16歳、男性18歳と民法第731条に規定されています。法務省によると婚姻開始年齢に男女差が設けられている理由は、男女間で心身の発達に差異があるためです。
世界的には主要先進国をはじめとし、男女ともに婚姻開始年齢18歳が主流となっています。
女子差別撤廃委員会や児童の権利に関する委員会といった国連組織は、男女格差の観点から、日本の民法における婚姻開始年齢の規定について懸念を表明していました。
また、世界中で問題になっている“児童婚”は、ユニセフの定義によると「18歳未満での結婚、またはそれに相当する状態にあること」を言います。
つまり、日本の民法は児童婚を公然と認める法律だったのです。
こうした国際的な批判や社会構造の変化に対応するため、日本政府は成人年齢を20歳から18歳に引き下げる民法改正法案に女性の婚姻開始年齢を18歳に引き上げることを盛り込んだ上で国会に提出。2018年6月に賛成多数で可決しました。
その結果、2022年4月1日から、成人年齢が18歳に引き下がるのと同じタイミングで、女性の婚姻開始年齢も18歳に引き上げられることになり、婚姻開始年齢における男女格差と、児童婚の問題が解消されることになります。