性に関するみんなのオススメ・プレゼン大会!

チャリツモでは、“性”をテーマにしたワークショップ「あも会」の内容を記事にしてお伝えしています。あも会は、チャリツモライターのそらが、都内にて月1回開催しているワークショップです。
あも会中にケタケタ笑っちゃった話、「あるある」ネタ、みんなで一緒に考え込んだことなどを紹介して、性というテーマの“おもしろさ”と“難しさ”をお伝えできればうれしいです。
さて、気になる今回のテーマは…「これはよかった!性に関するオススメ・プレゼン大会」です。
ライター紹介
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Shii(イラストレーター)
化粧品会社でデザイナーをしている。
白文鳥と同居し、生き物と植物をこよなく愛します。いろんなものに興味を持ち、フラットな目線を心がけています。食べることと寝ることが好き。
オススメを聞く前に…性を楽しむために考えたい「2つの軸」
そらさん、今回のあも会はどんな内容ですか?
今回は、性に関して使って or やってみてよかったモノ・コトを、お互いに紹介してみました。
なんだか実用性が高そうな会ですね。
そうですよね(笑)。あも会では実際に人が集まってオススメを教え合うので、インターネット上の口コミより「これはよかったよ~!」感がリアルに伝わるかなと思っていて、私もワクワクしています。
今回は「性をもっと楽しむ」ためのコト・モノだけでなく、「自分を守る」ためのコト・モノのオススメも教えてもらいました。
「自分を守る」ということも、楽しく性に向き合うために、とても大事な要素ですもんね。
それでは、みんなのオススメ、教えてもらいましょう。

オススメその1
マンガの読み聞かせ

私のオススメは、マンガをお互いに読み聞かせすることです。
マンガの読み聞かせって初めて聞きました!どんなマンガを選ぶんですか?
エッチなマンガでも、恋愛ものでも、何でも好きなマンガでいいんです。私は女性がパートナーのときも、男女の恋愛ものを選んだりしますよ。それで、お互い、役になりきって読み聞かせをし合うんです。
うわーそれすごくいいなあ!楽しそう。
はい。すごく盛り上がりますよ!
特に、自分や相手が憧れるシチュエーションが入っているマンガを選ぶと、とてもロマンチックな雰囲気になるので、ぜひやってみてくださいね。

オススメその2
ラブホテル
私はよくラブホテルに行くので、最近お気に入りのホテルを紹介させてください!
僕、ラブホテルってあまり行ったことないので、ぜひオススメを教えてください。
ホテル街で色々なホテルが並んでいるのを見かけますが、選び方がわかりません。
私のお気に入りはバリアンです。「ラブホテルっていやらし~い雰囲気で、なんとなく行きづらいなぁ」と思う人も少なくないと思うのですが、バリアンは、バリに来たような雰囲気のホテルで、すごくおしゃれなんです。
それに、ダーツや岩盤浴があって、部屋の外も楽しいんです。部屋の外で遊ぶのに飽きたら、部屋に戻って二人で過ごすのもいい。
自由に過ごせるので、1日いても飽きないところがオススメポイントです。都内や横浜周辺のエリアにありますよ。
おしゃれなホテルもたくさんありますが、部屋に色々なコンセプトを付しているホテルもあるので、ホテル街を歩きながら、相手と一緒に決めるのも楽しいですよね。
私のオススメは、東京・錦糸町にあるSARAというホテル。病院、教室、花魁など、コンセプト部屋がたくさんあっておもしろいですよ。
SARAも、都内だけでなく埼玉や愛知など、色々なところに系列ホテルがあります。
楽しそうな部屋がたくさんありますね。今後は、ホテル選びを迷うことそのものを楽しんでみたいと思います。
ラブホテルの多くは、入り口を入ってすぐのところに部屋の写真・料金が一覧になって表示されています。建物の雰囲気を見て「ここ、よさそう!」と思ったら一度入ってみて、部屋の写真を見てみるのがオススメです。
Dさんが言うように、すぐにホテルを決めずに、少し歩き回って、色々な部屋の写真を見てから決めるのも楽しいですよ!

オススメその3
マスターベーション
あとは、自分の体に目を向けることも、楽しいセックスにつながるんじゃないかなと思っています。
マスターベーションは自分の体を知るいい手段だと思うので、みんなにもオススメしたいです!
自分の体のどこを触られると心地いいのか、不快なのかを自分で知っておくと、もっとセックスを楽しめますよね。
そうなんです。セックスがよりよくなりますよね。
最近は、自分の体と対話するイメージで、自分の体の心地いいところを探っています!
ちなみに、マスターベーションは、オナニーとか自慰行為とか色々な言い方がありますが、最近は「セルフプレジャー」と呼ばれることもありますよね。セルフ(self)は自分自身、プレジャー(pleasure)は喜びという意味です。
マスターベーションは、自分で自分に喜びを与えることなんですね。
マスターベーションって「悪いこと」や「はしたないこと」じゃないですもんね。自分の体にもセックスにも、自分が心地よくいられるように向き合っていきたいですね。

オススメその4
iroha
マスターベーション繋がりでいうと、私は、irohaというおもちゃがオススメです。デザインがおしゃれでかわいくて、部屋にあってもインテリアの一部に見えます。
女性のマスターベーションは、恥ずかしいこと・タブーとして捉えられることが多いですけど、irohaはマスターベーションが肌や髪のお手入れと同じくらい身近な存在だということを教えてくれて、私にとってはすごく画期的でした。
僕も女性とセックスするときに使ったことがあります。触感もすごく柔らかくて、触って驚きました。
マスターベーションだけでなくて、セックスも楽しいものにしてくれるグッズだと思います。
巷のローターはプラスチック製で固いものが多く、私はあまり気持ちいいと思えませんでした。irohaは柔らかくて肌に触れた瞬間、気持ちいいんですよね。振動も粗いガタガタ感がなくて心地良いです。

オススメその5
SKYN
私はSKYN(スキン)というコンドームが気持ちよかったです。
今日は女性の参加者が多いですが、コンドームは女性が持っていてもよいと思うので紹介させていただきました。
あ、これ私も使ったことあります。今まで使っていたコンドームは、挿入時に膣の中がキシキシする感じがあったのですが、SKYNはそのキシキシ感がなくていいですよね。
僕も、今までコンドームにこだわったことはなかったんですけど、SKYNを使ってみて「伸びが違うな」と思いました。
一般的にコンドームに使われている素材はタイヤに近い硬さらしいのですが、これは皮膚に近い柔らかさを追求したもの。
使っている素材が違うから、天然ゴムアレルギーの人でも使えるみたいで、そういう点もよいですよね。

オススメその6
東京都性感染症ナビ
コンドームの話が出たので、性感染症の情報収集にオススメなウェブサイトを紹介します。東京都性感染症ナビは、色々な性感染症が一覧になっていて、見やすく、わかりやすく解説してあるのでオススメです。性感染症のことって、あまり知らないという人も多いですけど、このサイトは網羅的な情報が見やすくまとまっていますよ。
ほんとだ、見やすい。
梅毒のように感染者が増えている疾患は、読者に特に見てほしい情報として目につくようにデザインされているんだね~。
例えば、梅毒は5年間で患者数が6倍と急増していて、特に若者の間で、性別問わず急増中らしいです。でも、こういうことを知っている人って、少ないんじゃないかなと思います。
じつは梅毒は感染力が強くて、コンドームだけでは完全に防ぐことは難しいんです。誰もが感染する可能性があるからこそ、症状や治療などについて一度は読んでみてほしいです。
たしかに、何か症状が出る前に予習として読んでおくのもよさそうですね。
そうなんです!感染しやすいものは、予防法もそうだけど「こんな症状が出るんだ」って知った上で、「何か体の異常を感じたときに病院に行こう」って思っておくのが大事なんじゃないかな。
肝炎やHIV/AIDSのような大きい病気は、予防法もしっかり見ておくとよいと思います。
たまに東京都性感染症ナビを覗いて、今どんな感染症が流行っているのかを確認して、自分の健康管理に活かすのもオススメです!

オススメその7
経口避妊薬(ピル)

これまではセックスに関連したオススメが多かったと思いますが、自分の体・体調を管理するためのオススメも紹介したいです!
私のオススメは、ピル。
私は生理痛がかなりひどくて、生理2日目なんかは1日中動けないような生活だったんです。月1回、痛みで動けなくて、1日中泣いている日がある、という感じでした。
ある日ふと「こんなに痛いの、我慢する必要ってあるのかな?」って思って、婦人科を受診しました。そこで処方されたピルを飲み始めてから、痛みがすごく軽くなったんです。
体調が悪いのを「生理だから仕方ない」と我慢するんじゃなくて、自分で辛さを和らげる方法もあるんだよとみんなに伝えたくて、オススメしました。
小学校で生理のことを教えてもらうときも「定期的に生理が来るようになりますよ。生理が来たらナプキンを使いましょうね」ってことくらいしか教わらないですもんね。だから、生理痛をただただ我慢している人も多い気がします。
生理痛がひどかったり、生理前に気分が不安定になったりする症状があって「月経困難症(PMS)」と診断されると、保険適応内で処方してもらえます。月経困難症の場合、多くは「超低用量ピル」または「低用量ピル」を処方してもらうのだそうです。
ピルって、避妊のために飲むものではないんですか?
ピルは「避妊効果」も期待できるみたいなのですが、避妊目的のみでピルを処方してもらう場合は保険適応外になります。
そうだったんですね。僕は、生理やピルのことを全然知りませんでした。生理のときだけ飲むものなんですか?
生理期間以外にも基本的に、毎日決まった時間に飲みます。私はピル用のアプリを携帯電話に入れていて、毎日決まった時間にアラームが鳴るように設定しています。飲んだら、アプリでチェックを入れています。
ピルの種類にもよるのですが、多くの場合、3週間は毎日薬を飲んで、4週間目は薬はお休みします。薬は体のホルモン量を調整してくれているので、お休み期間に入ると体が「あ、ホルモン量が変わったぞ」と認識して、生理が始まります。4週間目が終わったら、また次のシートに移って、薬を飲み始める…という繰り返しです。
実は私も低用量ピルを飲んでいます。私はピルを選びましたが、月経困難症(PMS)対策にはピル以外にも、漢方で長期的に体質改善するとか痛み止めを飲むとか、色々な対処法があるそうなので、婦人科で相談してみるといいかもしれませんね。
確かに、副作用やリスクが気になる場合も、きちんと医師に相談するのが安心ですね。

オススメその8
日本産科婦人科学会「Human+」
性に関して広く学べるオススメも紹介させてください。日本産科婦人科学会という、周産期医療に関わる医師や研究者が集まる学会が監修したガイドブック「Human+」です。
性に関するテーマを幅広く扱っているし、全ページ医師が執筆しているので安心です。何か気になることがあったときに参考にするとよいかなと思います。
イラストも、柔らかい雰囲気でいかわいいですね。
1つのテーマが、長くても見開き2ページで収まるように書かれているので、どこから読んでもいいですね。早速私も、家に帰ったら読んでみます!
思春期から中高年期までカバーしてるんですね。誰でも読める!
さっき話題になったピルの副作用やリスクの話も載っていますよ。科学的に、ピルの副作用・リスクは低いとされているので、ひどい生理痛を我慢している人や「ピルって副作用が大きいんでしょ?」と思っている人にはぜひ見てほしいですね。
妊娠・出産や中高年期について説明してくれる章もありますね。私が知らなかったこともたくさん書いてあります。学校教育の中で性について教わってなかったんだなと実感しますね。大人が読んでも収穫が大きい冊子ですね。

オススメ?その9
サイバーセックス

性感染症とは少し違うリスクが関係してくるし、オススメしていいのかわかりませんが、私は交際相手と遠距離でなかなか会えないとき、Facetimeやビデオチャットをしながらお互いにマスターベーションをするのが好きです。
こういうのをサイバーセックスと言うそうです。
ビデオチャットで!?たしかに、いつもとは違う興奮を味わえるかもしれませんが、いろいろ危険もあるんじゃないですか?
そうですよね。だから私もオススメはできないんですが…。
ただ私の場合、何年も付き合ったパートナーが海外に行ってしまって滅多に会えなくなってしまいました。会えないから余計につながりたいと思ったり、セックスしたくなる日があって。
たしかに、実際に会いたくても会えない、セックスしたくてもできない状況だと、ビデオチャットは便利ですよね。でも、一方でその様子を録画されて、別れたあとにインターネットにアップされちゃうなんて話もきいたことあるから、怖いなぁ。
そうですよね。別れた腹いせに、元・恋人のエッチな動画をインターネットで拡散する「リベンジポルノ」が話題になっているのは知っています。だから、私はサイバーセックスするときは、(1)録画させないことと(2)性器や胸などのプライベートゾーンを写さないことに気をつけています。
相手から「後でマスターベーションをするときに見たいから、撮ってもいい?」と聞かれたこともあったけど、万が一のリスクが怖いので断りました。理由も説明しつつ、「その代わり、今回のサイバーセックスでいっぱい楽しもうよ!」という提案も一緒にしたら、納得してくれました。
でも、相手に説明するのに苦労しませんか?「リベンジポルノが怖いからダメ」なんて言ったら、相手は「自分は信用されていないのか」と傷ついたり、不機嫌になったりしそうだけれど。
もちろん相手のことを信用しているし、愛しているけれど、だからと言って私が自分自身を守るための最低限の努力を否定されるるのはイヤという考えを伝えています。
それと、リベンジポルノだけでなく、ハッキングなど、インターネットを介して知らない人に見られている危険もあるからプライベートゾーンも写さず、顔と声だけで我慢しようと話します。しっかりと危機管理することは、お互いを守ることにつながりますからね。
相手にもきちんとリスクを理解して貰う必要があると思いまし、それが理解できない相手とサイバーセックスするのは危険です。恋人以外の人や、知らない人とするのもやめたほうがいいと思います。
Aさんはいろいろとリスクを考えて自分で考えてやっていますが、そうした知識や経験がない人、特に若い人なんかは相手の言いなりになって被害にあってしまいそうですね。
そうですよね。スマホやパソコンのカメラを通して、自分の裸を写すことのリスクを、きちんと認識する必要はあると思います。
でも、もし自分が被害に遭ってしまったとしても、「自分が悪かったんだ」とひとりで抱え込む必要はありません。例えば、NPO法人「ぱっぷす」では、リベンジポルノなどに関する相談に乗ってくれる窓口をひらいています。
自分や身の回りの人が被害に遭ってしまった場合や、何か心配なことがあった場合は、ウェブサイトを見てみてください。メルマガなどで情報発信もしているので、被害に遭う/遭わないに関わらず、自分を守るための情報を得るのも一案です。

あも会のまとめ
みんなのオススメ、たくさん出てきましたね。「楽しい猥談」の場面もあって、いつも以上に、笑い声が聞こえてきました。
今回は、「性をもっと楽しむ」「自分を守る」という自由・権利を実感する、現代らしい回でしたね。私も、聞いていてとても楽しかったです。
教えてもらったオススメを、自分で選んで、試してみるというのも自由や権利になるんですかね?
もちろんそうです!自分が気になるものはどれかな?と考えてみて、気になるものがあれば、ぜひ試してみてくださいね。
それでは、またのあも会レポートをお楽しみに!
あも会のご紹介
あも会とは、都内にて月一で開催されている、性について楽しく対話をするワークショップです。2018年4月に始まって以降、20代から50代まで、ストレート(異性愛者)からマイノリティまで、多様な方に参加いただいています。毎回、笑いが絶えない、明るい対話の場となっています。
お子さんがいる方々からは「あも会で話し合ったことを、毎回子どもに伝えています」とコメントをもらうほど。
性に関するトピックは、私たちが生きる上で土台となる概念がたくさん詰まっています。でも、多くの人が、教えてもらえないし、相談する場所もない、という状況だと思います。そこで、みんなで楽しく笑い合いながら、考え合いながら、対話できる場があるといいなと思い、あも会を始めました。
グラウンドルールが守れる18歳以上の方であれば、性に関する話題に興味がある人、性について悩んでいる人、下ネタが好きな人、異性愛者、セクシャルマイノリティ、どなたでもウェルカムです!気になった方は、ぜひ以下のURLにアクセスしてみてくださいね。
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