ばあばのおだいどこから vol.10 〜新潟県佐渡島の兵庫八重子さん〜

チャリツモが制作をお任せいただいている日本財団のインスタグラムで展開しているリール動画のシリーズです。
男女格差のより大きかったひと昔前、女性たちは家庭の中、とりわけ台所でその多くの時間を過ごしていました。
「置かれた状況がどのようなものであっても、主体性を失わずに生きようとしてきた奮闘と軌跡が先達の女性たちにもあるにちがいない、それも台所から生まれた何かがーーー」
シリーズの監督である関根愛(せきね めぐみ)さんは自身が長く体を壊した際、台所に立ち根気づよく食事に向き合っていくことで人生を建て直していった経験から、ふとそのように感じて本シリーズの制作に取り組みはじめました。
日本各地に暮らす高齢女性たちの声と物語を、台所を背景にお届けします。
10人目は、佐渡島の海沿いの集落に暮らす兵庫八重子さんです。
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バターで作る新鮮ニラ玉
海と山の豊かな佐渡で生まれ、育った八重子さん。
かたわらにはいつも自然と農作業の生活がありました。
朝採ってきたばかりの自然栽培のニラでニラ玉を作りながら、まっすぐしか進まないことはこわいこと、と語ります。その意味とは・・・?
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ピーマンと豚肉のマスタード炒めとミニトマトのコンソメスープ
新潟の紡績工場で働いたあと、大工さんの旦那さんと結婚して佐渡に戻った八重子さん。経理として工務店を支えました。
昔の家づくりは、木を植えるところから始まり、今よりもずっと時間をかけるものだったそうです。家に対する考え方はどこまでも持続可能で、循環を大切にしたものでした。
畑で育てたつやつやのピーマンをすばやい手つきで炒めながら、八重子さんが経験した家づくりのありかたをおしえてくれました。
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大ぶりの鍋でぐつぐつ煮込む、さっぱり肉じゃが
畑も子育ても、あんまり手をかけないほうがいい。放っておいてもそれなりにちゃんと育つ。八重子さんはきっぱりそう言います。
そういえば大きな鍋で煮込む肉じゃがも、具材を入れたあとはふたをして放っておく。素早く味付けをして、火加減を調節したら、またさらに放っておく。
いつのまにか、美味しい肉じゃがが完成していました。
太陽といっしょに生きればいい。損得を考えない。そう力づよく笑う八重子さんでした。
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『ばあばのおだいどこから』シリーズは、日本財団インスタグラムにて月イチペースで配信中です。
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