ばあばのおだいどこから vol.17 〜岩手県奥州市の渡辺明美さん〜

チャリツモが制作をお任せいただいている日本財団のインスタグラムで展開しているリール動画のシリーズです。
男女格差のより大きかったひと昔前、女性たちは家庭の中、とりわけ台所でその多くの時間を過ごしていました。
「置かれた状況がどのようなものであっても、主体性を失わずに生きようとしてきた奮闘と軌跡が先達の女性たちにもあるにちがいない、それも台所から生まれた何かがーーー」
シリーズの監督である関根愛(せきね めぐみ)さんは自身が長く体を壊した際、台所に立ち根気づよく食事に向き合っていくことで人生を建て直していった経験から、ふとそのように感じて本シリーズの制作に取り組みはじめました。
日本各地に暮らす高齢女性たちの声と物語を、台所を背景にお届けします。
17人目は、岩手県奥州市の渡辺明美さんです。
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畑の野菜で手ばやく作る炊き込みご飯
奥州に生まれたあけみさんは、商業高校を卒業してすぐに働きに出ました。農協での勤務や工場経営を経たあと、町議会、市議会で三期をつとめました。
これまで女性の市議はたった一人しかいなかったという男性社会であった議会でのことを、手際良く炊き込みご飯の支度をしながら語ってくれました。
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具沢山で温まる奥州はっと(すいとん汁)
三姉妹の長女であったあけみさんは、女は大学に行かなくていいと言われ、婿を迎えて働きながら家を守ってきました。(外の)嫁にならずにすんだと、そこには利点もあったと振り返ります。
あけみさんにとっての家、そして家族とは、どのような存在だったのでしょうか。奥州名物のはっと汁(すいとん)を作りながら、窓の向こうにしんしんと降りつもっていく雪の見える台所で、おしえてくれました。
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手作り原木しいたけと聖護院大根でつくる切干の煮物
あけみさんは、畑で自らの食べるものは自ら育て、調理して食べてきました。この日も原木で育てたりっぱなしいたけや聖護院大根の切干を使い、大鍋でたっぷりの煮物を作ります。
昔を振り返りながら、今の世の中は格差社会だと話すあけみさん。そんな社会では生きる力が奪われつづけていると、食べ物を食べるということを例にとって語ってくれました。その語りは、私たちに警告を鳴らしているようにも聞こえます。
皆さんもぜひ、あけみさんのお話に耳を傾けてみてください。
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『ばあばのおだいどこから』シリーズは、日本財団インスタグラムにて月イチペースで配信中です。
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