見たことないかい?ごみ妖怪 vol.1〜3

vol.3
ポイ捨てずんべらぼう
「他の人もやっているから」という理由で、河川敷や空き地、自転車のかごなどにごみをポイ捨てする妖怪です。ずんべら坊(のっぺらぼう)という昔の妖怪が、現代に生き残った姿と言われています。
ポイ捨て・不法投棄をすると、放置されたごみが新たなごみを呼び、やがて地域の環境や治安の悪化につながるおそれがあります。いわゆる「割れ窓理論(割れたガラスをそのままにするとより深刻な犯罪を招く)」という現象です。
この割れ窓理論を実際に体験する出来事がありました。
ある日、チャリツモの事務所の前の路上に見知らぬママチャリが止められていました。誰かご近所さんが中古の自転車を買ってきたのかな?と思い、邪魔にならないところに移動して放置していました。
しばらくはそのまま雨ざらしの状態で置かれていたのですが、1週間後に変化がありました。その自転車のかごに、1本のペットボトルごみが入れられていたのです。
「あ、ごみ入れられてる」と気づいたのですが、放置していたら、その日を境にママチャリのかごにどんどんごみがいれられるようになったのです。
それから1週間ほどで、ママチャリのかごはごみでいっぱいになり、入り切らないごみが路上にこぼれてあたり一面がスラムのような雰囲気を漂わせたころ、誰かがようやく対応してくれたようで、気づいたらママチャリもごみも跡形もなく片付けられていました。
事務所の前の道は細いものの、人通りの多い路地です。いつもきれいに保たれていて、ポイ捨てなど
する人はいないだろうと思っていたので、この体験はとてもショックな出来事でした。
人間はごみが捨てられているのを見ると、そこをごみ箱だと認識し、自分もごみを捨てることに罪悪感を覚えない妖怪になる。
そんな実体験から、このポイ捨てずんべらぼうは生まれました。
皆さんは「みんながやっているから」という理由で、悪いことをしてしまわぬよう気を付けてください。
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