“おうち育ち”な我が家の事情
第1話 自己紹介
ごあいさつ
こんにちは。チャリツモライターのhohimaro(ほひまろ)です。
学校や園に行かず、家庭を主な学び、育ちの場として過ごす三人の娘の母です。
学校に「行けない」日々の末に「行かない」選択をした長女(14歳)と二女(11歳)。
そして「園には行きたくない」としっかり主張した三女(5歳)。
そんな我が家の日常を、心を込めてお伝えしていきたいと思っています!
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五年連続増加、過去最多、14万4,031人
と聞くと何を連想しますか?
文部科学省が発表した2017年度の小中学校の不登校児童の数です。
統計史上、子供の数は過去最低となる中、不登校数は過去最多を更新したそうです。
もうふたつの数字を。
30人に一人。
184人に一人。
こちらは、中学生(3.25%)、小学生(全体の0.54%)それぞれの不登校児童の割合です。(2017年度)
30人学級なら、中学生ではクラスに一人、小学生では二学年に一人いるかなぁという感じでしょうか。
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私には3人の娘がいます。
4月の新学年では上から中2、小5、年長さん。
娘たちはみんな、学校や幼稚園に通わず家庭を中心に過ごす、不登校児童です。
(三女については未就学なので統計には貢献せず)
先ほどの統計上の数字からすれば、決して珍しくはない、『不登校児童を抱える母』という肩書きの私。
でも、『園、小学校、中学校それぞれに行かずに過ごす子どもの子育てをしている母』と書くと、少しレア感がアップするかもしれません。
不登校というとなんとなくネガティブなイメージなので、この頃はホームスクーリングという表現も使います。
娘たちは三人それぞれに「生きづらさ」と呼べるものを持ち合わせ、その「生きづらさ」は不登校、不登園の始まりにつながりました。
私は長女に出会うまで、勝手な妄想を豊かに膨らませたものでした。
赤ちゃんはスヤスヤ眠るもの。
幼い子どもは面白そうなことに脇目も振らず飛びつくもの。
ある程度の年齢になればお母さんよりお友達との時間が楽しくなり外の世界へ飛び出していくもの…。
私のそんな甘い考えを根底からひっくり返し、私の中の当たり前を見つめ直すきっかけを作ってくれたのが娘たちです。
『学校に行かない選択をした子の母』(自称)として、育ちや学びの基盤を学校以外の安心空間に据えたひとつの生き方を、私にできる形で伝えていけたらと思っています。
とは言え、完成されたものや確固たる信念があると言い切れるわけではなく、日々迷い、悩み、凹み、励まされ、開き直り、「トータル的にプラス」な我が家の毎日です。
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楽しいことを、楽しいと感じる
いつかカウンセラーさんに、
「“楽しいか?”で見てあげてください」
と言われ、
「この状況で楽しいかなんて基準は、むなしいだけ」
と内心感じた私ですが、今ではその言葉の意味が分かるような気がします。
楽しいことを楽しいと感じてもいいいんだよ。
罪悪感なんて感じないで楽しいと思えることを見つけていいんだよ。
親もきっと同じです。
出口のないトンネルの中にいても、そこに楽しいかもと感じられることが見つかったら、しばらくそれを楽しむのもいい。
暗闇の中で小さな明かりを灯して、夜が明けたら何をしようか、明けなかったらどう過ごそうか、みんなで話すのもいい。
今という時に小さな笑顔をなくさない。
そんな毎日を大切にしたい。
これだけ多くの子どもたちが不登校という状態を生きていて、さらに、その3倍の子どもたちが「不登校傾向」にあると言われています。10人に1人が、学校に居場所がないと感じている現実。
30人に一人。
184人に一人。
一緒に知り、考えていただける機会になったら、幸いです。