2018.11.10.Sat
2017年6月以降、サウジアラビアで15人以上のジャーナリストが行方不明。18人が事件関与の疑いで拘束
2017年6月にムハンマド王子がサウジアラビア皇太子となって以降、15人以上のジャーナリストやブロガーがサウジアラビア国内で行方不明になっているといわれています。報道機関の間では、サウジアラビア当局に拘束された可能性があるとされています。
そんな中、2018年10月3日、トルコに滞在しながらサウジアラビア政府を批判してきたサウジアラビア国籍のジャーナリスト、ジャマル・カショギが、2018年10月2日より行方不明になっていると、トルコ政府が発表しました。
トルコ政府の見解では、サウジアラビア領事館で殺害された可能性があるとのことです。
サウジアラビア当局は、ジャマル・カショギ行方不明事件が発覚直後、断固として事件との関与を否定してきました。
しかし、国際社会からの痛烈な批判を前に、早急に立場を一転させ、当局が事件(計画的殺害)に関与したことを認め、これまでに18人が事件関与の疑いで拘束されました。
しかし、具体的に誰がどういった形で関与したかなどの詳細は依然明らかにされていません。
それに対し、先進国を中心に40以上の国が当局に対して、本事件の透明性を確保すること、並びに報道及び言論の自由を国民に認めるよう求めました。
世界の報道の自由を守る活動を行う国境なき記者団、アメリカのジャーナリスト保護委員会、その双方がサウジアラビアにおける報道の自由の欠如を危険視しています。
サウジアラビアでは、政権交代以前から、政府に批評的なジャーナリストへの弾圧が目立っていました。今現在、サウジアラビア当局に拘束されているジャーナリストは、合計で25-30人に上るといわれています。
そのため、世界の報道機関を中心に、サウジアラビア当局に対しての批判がますます強まりそうです。