世界の選挙をのぞき見隊!その8〜スイス編〜
日本はもうすぐ参院選です!
2019年は選挙イヤーと呼ばれていて、3年に一度の地方統一選と、4年に一度の参院議員選挙が重なる年なんだって。
選挙といえば、選挙カーが走って、選挙ポスターが張られて、新聞の折り込みに地区の候補者の情報がならぶ。選挙日が公示されたら投票用紙が家に届く。そして期日前か日曜日の投票日に、投票しに行く…
若年層の投票率は低く、毎回選挙キャンペーンが行われるがあまり振るわない…
こんな選挙が当たり前だと思っていませんか?
ちょっと世界の選挙事情を見てみると、あらら?これまでの選挙の常識が覆されるような多様な選挙の姿があるようです。
さあ、チャーリーと一緒に世界の選挙をのぞき見してみましょう!
※このコーナーは、各国で選挙権を持つ人へのアンケートと調査をもとに執筆されています。
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スイスってどんな国?
スイスは、ヨーロッパにある九州ほどの小さな国。
公用語はドイツ語、フランス語、イタリア語、そしてロマンシュ語の4つある。この4つの言語に加え、多くの人が英語を話すんだって。
チューリッヒやジュネーブなど世界中で有名な都市も多く、金融やビジネス、芸術の中心地としても知られているよ。
アルプス山脈など美しい自然にも恵まれているんだ。「ハイジ」の舞台になったのもスイスなんだって!
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スイスの政治
スイスの政治の特徴は、中立政治、直接民主主義、連邦制といわれているよ。
中立政治というのは、たとえほかの国で戦争が起こっても戦争には加担しないで、中立を守ることを宣言することだ。周りの国々もそれを認めている。
スイスのほかには、オーストリアも中立国なんだって。
直接民主主義というのは、国民が国の政治に直接かかわることができるということ。
日本をはじめとして多くの国では、選挙によって国民の代表を選び、その代表が国の方針を決定する間接民主主義という制度を使っているよね。
スイスのように直接民主主義を採用している国はめずらしいんだよ。
直接民主主義の国では、原子力発電所を建てるべきか、学校を作るべきかなど、議題ごとに直接国民が投票するんだ。
直接民主主義でも、国民・市民の代表の議員・議会はあって、法律などを決めている。でも、法律が決まった後、一定期間までに署名を集めれば、国民の声を反映できる「レファレンダム」というシステムや、全ての有権者が立法案を提出できる「イニシアチブ」というシステムがあるんだよ!
直接民主主義のデメリットは、国民の声が直接反映されるけれど、決定に時間がかかったり、責任の所在があいまいになったり、憲法や国際法に違反した案も通る可能性があるということ。
また、地方自治権の強い連邦制を採用しているから、州ごとに法律やルールが異なるんだ。
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スイスの選挙
スイスは直接民主制をとっているので、選挙の数が多い。投票率自体は50%弱くらいで、それほど高くないんだ。なので、電子投票など投票率を上げる工夫をしているそうだ。
日本と同じように、投票権が郵送されてくるんだって。でも日本と違うところは、投票権を投票所で投票するか、郵送して事前投票するか選べるところ。
ポストに入れるだけで投票所に行かなくていいのは、忙しい人にはありがたいね。
候補者の情報も郵送されてくるんだって。
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選挙のこと、聞いてみた
選挙の時は、候補者や各党の政策について、家族や友達と話すよ。自分だけで考えるんじゃなくて、ほかの人の意見や視点を知ることは大切だからね。
民主国家として、いろんな物事を投票で決めることが多いと思う。
国政選挙の時も、候補者からの情報開示も透明性があるし、満足しているよ。