味噌屋で味噌知る
うちの事務所の味噌は、近くの商店街「ジョイフル三ノ輪」の味噌屋で買ってきた辛味噌だ。この味噌でつくる味噌汁はうまい。最後に豆がゴロゴロしていて、大豆からできていることを思い出す。
一年くらい前にふらっと立ち寄った味噌屋。店内にところ狭しと並べられた味噌樽に、色とりどりの味噌が山型に盛られていた。
老夫婦?がやってる店で、おばさんが店を仕切る傍ら、椅子に鎮座するおじさんはの一見さんの私に気さくに声をかけてきて、いろいろとためになる話をしてくれた。
この味噌屋は全国の味噌蔵から味噌を仕入れて売っている。
味噌の中には麹菌とか言うのが入っていて、味噌を混ぜて違う麹菌を混ぜ合わせるとよりうまくなる。それが合わせ味噌ってやつ。
ポイントはできるだけ離れた蔵の味噌を掛け合わせること。北海道と九州の蔵のように、離れたところで作られた味噌同士が混ざり合うとうまいんだそうだ。味噌汁を作るときに2種類(辛味噌と甘味噌)を混ぜて入れればいいらしい。
そういえば野菜のF1種も、できるだけ離れたもの同士を掛け合わせるといいというのを思い出しておじさんに話したが、反応はいまいちだった。
とりあえず試しに買った味噌がうまかったので、味噌切れするたびに店に買いに行った。
去年の夏、夜の商店街を歩いていたら、みそやの前に救急車が止まっていて、なんだろうと見ていたら、おじさんが運ばれていた。
その後、めっきりおじさんの姿を見かけなくなった。
結構落お歳を召しているようだったので、その後何ヶ月経っても店に現れないおじさんを思い、店の前を通るたびに切なくなった。
なんか気まずいというか、気乗りしなくて味噌を買いに行くことはなくなった。
去年の冬、商店街を歩いていたら、味噌屋なおじさんが復活していた。安心して、久しぶりに味噌を買った。
やっぱり味噌屋で買う味噌はうまい。味噌汁って無きゃないでぜんぜんいいけど、やっぱり食事についてくるとホッとするし、なんな落ち着く。
おじさんが元気なうちに、いろんな味噌を試そうと思う。めんどくさくてやらなかった合わせ味噌もちゃんとやってみようと思う。