チャリツモでは、“性”をテーマにしたワークショップ「あも会」の内容を記事にしてお伝えしています。あも会は、チャリツモライターのそらが、都内にて月1回開催しているワークショップです。
あも会中にケタケタ笑っちゃった話、「あるある」ネタ、みんなで一緒に考え込んだことなどを紹介して、性というテーマの“おもしろさ”と“難しさ”をお伝えできればうれしいです。
さて、気になる今回のテーマは…「性に関するコンプレックス、語ってみました」です。
化粧品会社でデザイナーをしている。
白文鳥と同居し、生き物と植物をこよなく愛します。いろんなものに興味を持ち、フラットな目線を心がけています。食べることと寝ることが好き。
今回は、性に関するコンプレックスについて、みんなで話し合ってみる回です。
コンプレックスですか。1人でモヤモヤと考え込みがちなテーマですね。
わかります。私も、そんな時代がありました(遠い目)。でも、「自分」や「普通」を、いつもと違う視点で考える回として企画しました。そういったモヤモヤも、ちょっと見方が変わるかもしれない、と思っています。
たしかに。もっと快適に、「自分」や「普通」と付き合うヒントが見つかるかも!
今は、あまりコンプレックスは持ってないのですが、10代の頃は自分の体が大嫌いでした。私、胸が大きい方なんですよね。当時は、かわいくなることに必死でした。私にとって「かわいい=細身」だったんです。だから、胸が大きい自分がとても嫌でした。
僕は男性なので、ちょっと聞いてもいいですか。「細い体型になりたい」という気持ちは、胸が大きいことと関係があったんですか?
当時の言葉をそのまま使えば、「胸が大きいのはデブの証」だと思っていたんです。だから、痩せたり、お化粧や髪型を工夫して、周りに「かわいい」と言ってもらったりしても、10代の頃はずーっと自分が嫌いでした。でも、ある日、考えが真逆に変わったんです!笑
え、何があったんですか!?
たまたま、ニッキー・ミナージュの曲「Starships」のミュージック・ビデオを見たんですよ。彼女は私と同じく胸やお尻が大きかったのですが、すごくおしゃれで、かっこよくて、美しくて、「あぁ、胸が大きいって悪いことじゃないんだ」って思ったんです。「Yo, Yo」と歌っているニッキーを見て、涙ぐんでいました(笑)
意外なところに、きっかけがあったんですね。
涙ぐみながら、「周りの大人は、誰も、自分の体型を受け入れるということを教えてくれなかったなぁ…」と感じた覚えがあります。それ以降は、胸の大きさは、むしろ、私の「愛らしい特徴」の1つだと思っています!エステや、毎日のマッサージでケアしているくらい、愛着を持っています。10代の頃を振り返ると、すっかり逆の人間になったなぁ、と思います(笑)
私は、最近、自分の体に向き合い始めたような気がします。実は、小さい頃から、親に「ブス」「デブ」「バカ」と言われてきたんですよね。ずっと兄と比較されて、生きてきました。それで、だんだん、自分が「ブス」や「デブ」じゃないと親に認められないと思うようになりました。
女性誌とか、電車の中の広告とか、色々なところで「女性の体ってこうだと素敵だよね!」っていうメッセージが発信されていますよね。それで、そのイメージがみんなに刷り込まれちゃう。でも、たしかに、親も、その刷り込みに大きく影響していそう。
自分で下着や化粧品を買うと、親に笑われてきたんです。だから、今も、自分の体をケアする・愛することにすごく抵抗があります。脱毛や筋トレ、お化粧など、自分の見た目をよくする行為は、自分なりに理由付けしないと、罪悪感が生まれます。
理由付けって、どんな内容なんですか?
例えば、筋トレをするときには、「痩せたいわけじゃなくて、生活の中でストレスが多いから、発散のためにやっているだけ」と思っています。自分の体や気持ちに、素直に向き合えないことが多いです。でも最近、周りの言うことを判断材料にするんじゃなくて、自分自身に目を向けることの大事さに気付いてきました。だから、最近は、自分をかわいく見せたいという気持ちや、自分の体を「素敵だね」って思える工夫に向き合えるようになりました。
すごく素敵な変化ですね。自分で「あ、かわいいな」って思ったものを身に着けたり、「やってみたいな」と思うことをやってみたり…という行為は、ふと、純粋に楽しい・嬉しい気持ちが芽生えたりしますもんね。
自分の気持ちをすくい取ってあげるようにして、自分の体と、もう少し楽しく付き合ってけるようになりたいなと思っています。
体関係で、僕も話していいですか。僕は、性器が小さいのと、体臭が強いことが、ずっとコンプレックスでした
あ、男性器の大きさって、「大きいとナントカ、小さいとナントカ」って噂みたいなものがあったりするんですか?私は女性なので、ちょっと気になりました。
いろいろな場で「性器が小さい男はダメだ、大きくしよう」という言葉が目に入ってくるので、「性器が小さいとダメなんだ」と思っていました。僕は男性とセックスするんですけど、いちいち、相手と自分の性器の大きさを比べていたんですよね。相手のほうが小さいと「よし!」と思ったりなんかして。
体臭も、セックスのときや、恋人と一緒に過ごすときに、自分で気になる、という感じですか?
そうです。コンプレックスなので、人一倍、香りのケアをしています。そういった努力も、絶対、人前で見せないようにしてきました。でも、今の彼氏は、違ったんです。「体臭が強い人はすごくセクシーだ」と言ってくれるんです。それと、彼は外国人なのですが、僕の香りを「母国のスパイスの香りに似ていて大好き」と言ってくれます(笑)
母国を思い出す香りなのですね!素敵だなぁ。
自分が嫌いだった一面を、すごく好きだと言ってくれて、正直びっくりしました。嬉しかったです。あとは、仕事などで自信を持てるようになったら「性って、自分の要素の1つにしか過ぎないな」と気づきました。だから、最近は、性器の小ささも気にならなくなってきました。
僕は、交際やセックスをしたことがないことがコンプレックスです。30歳までセックスをしたことがないと、魔法使いになるという噂がありますが…魔法使いになるタイミングが近づいているんです。
初体験の年齢を気にするのって、あるあるですよねぇ。「セックスをしたいなぁ」と思った相手・タイミングにすればいい。だから、基準なんてないはずなのに、って思いますけどね。
セックス未経験がコンプレックスなのだけど、かと言って、風俗に行ってセックスをしたいとは思わないんですよねぇ。だから、自分にとっても落としどころを探している最中です。
落としどころ、大事ですね。Fさんが語ってくれた気持ちには色々な意味が混じっていて、「セックスしたい・したくない」と簡単に語れる話ではないように思えました。そういう微妙な色合いは、自分自身で大切にしてあげたほうがいいような気がします。それを無視してセックスしても、後でモヤモヤが残るんじゃないかなぁ…。
私も、セックスしたいという気持ちがスッと芽生えたときにした方が、本当の意味で楽しいんじゃないかな、と思います。でも、周りが立てた基準って、どうしても目に入ってきますよねぇ。
自分じゃなくて外に目を向けて、周りが提示する「普通」を正解だと見なすのって、ある意味、楽ですもんね。だって、考えなくていいから。
「自分に目を向けてあげる」という意識を持って、自分が心地いいと思うポイントを探していきたいですよね。
セックスに関連して、私もコンプレックスがあります。私は、性欲があまりないんですよね。「性欲がない」ということも、「少しだけ性欲がある」ということも、どちらもうまく処理できていないです。
僕と同じく、落としどころを探している状況なんですね。
「他人に性的な魅力をほぼ抱かない」とアセクシュアルいう性のあり方を知って、アセクシュアルの当事者グループに参加したこともあります。でも、正直、自分にしっくり合う感じが、あまりなかったんです。
どういうところが、しっくりこなかったんですか?
アセクシュアルのみなさんと話していて、セックスをしたい気持ちの度合いが、自分とは微妙に違う感じがしました。でも、異性愛の友人と話していても、違和感があったり、「わかってもらえないなぁ」と思うことがあったりして、悩んでいました。
今は、近い感覚の人は、身近にいるんですか?
今は女性と付き合っていて、彼女とは「セックスしたさ」の感覚が似ているので、心地良いです。何度か、男性と付き合ったこともあります。セックスの感覚が合わなくてうまくいかなかったこともあれば、セックスなしで2年間くらい付き合ったこともあります。でも、やっぱり、セックスの価値観で言えば、今の恋人が1番居心地がいいかなぁ。
色々な性のあり方があるので、カテゴリ名で考えるよりも、自分がしっくりくる表現を見つけられるとモヤモヤも少ないですよね。 自分の性的指向※に違和感のない範囲で、価値観の合う相手を探していけるといいですね。
僕は、ED(勃起不全)がずっとコンプレックスでした。セックス中、気分が上がると勃起するんですけど、いざ挿入しようとすると、しぼんでしまうんです。最初のセックスでこういう経験をしたら、もう、その印象が強くなってしまって。「また、あぁなるんじゃないか」と、セックスや交際に対して不安や恐怖の気持ちをずっと抱いてきました。
今も、そういう気持ちはあるんですか?
2〜30年もの長い間セックスや交際が怖かったんですが、最近ようやく、自分の体の特徴について「こういうものだ」と思えるようになりました。実は、ずっと認めたくなかったのかもしれません。「いつか、奇跡的に、挿入できるようになるだろう」って。
でも、近ごろは少し自分のことを受け入れられるようになったので、この前、泌尿器科に行ってみたんです。
専門家を頼るのも、よい案ですよね。
そこで、ED(勃起不全)という診断を受けて、薬を処方してもらいました。薬の力を借りることで、挿入ができるようになったんです。
体の機能は変わらないのですが、最近、少しずつ、コンプレックスへの向き合い方が変わりつつあるように感じます。
コンプレックスって、自分の中で考え込むことが多いので、こうやって人に話す機会は新鮮でした。
当たり前ですが、みなさん、生活の中で、それぞれ色彩豊かな経験や気持ち、ストーリーを持っていますよね。でも、「普通」とか「基準」って、そういう個々の色彩やデコボコを取り除いて、まっ平らにする側面があるんじゃないかと思います。
まっ平らなものと自分を改めて比べると、「なんかちょっと違うなぁ」って思うところが出てくるものですよね。
自分のことって、見ているようで、見えていないですもんね(笑)見ている・気にしているのは、案外、周りの「普通」だったりして。
自分にとってのコンプレックスも、他人にとっては全然気にならなかったり、逆に魅力的だったりしますもんね。そういう声を聞くと、自分にとってはすごく大きく見えていたコンプレックスが、すーっと小さくなることもある。
私も、みなさんのお話を聞いて、「自分はコンプレックスを乗り越えたいわけじゃないな」と気づきました!
だから、「セックスをあまりしたくない」という気持ちと付き合いながら生きていきたいな、と思いました。
コンプレックスって、1人でモヤモヤと考え込みがちだと思うのですが、みなさん、すごくオープンに語ってくれましたね。
そのモヤモヤを、少し離れたところから見つめる機会になったような気がします。みなさんのお話を聞いていて、「自分はこう存在しているのだ、だからこの自分と共に生きていくのだ」という思いが見えたような気がします。自分が「こうある」ことを受け入れるというか。諦めとはちょっと違いますが、「自分を受け入れよう★」というキラキラした感じでもなく…うーん、うまく言えないですが。
僕も、自分の足で歩んでいく中で得た、「受け入れ感」という印象を抱きました。僕も、性に限らず色々なコンプレックスを持っていますが、みなさんのお話を聞いて、心が軽くなりました。
それでは、またのあも会レポートをお楽しみに!
あも会とは、都内にて月一で開催されている、性について楽しく対話をするワークショップです。2018年4月に始まって以降、10代から60代まで、ストレート(異性愛者)からマイノリティまで、多様な方に参加いただいています。毎回、笑いが絶えない、明るい対話の場となっています。
お子さんがいる方々からは「あも会で話し合ったことを、毎回子どもに伝えています」とコメントをもらうほど。
性に関するトピックは、私たちが生きる上で土台となる概念がたくさん詰まっています。でも、多くの人が、教えてもらえないし、相談する場所もない、という状況だと思います。そこで、みんなで楽しく笑い合いながら、考え合いながら、対話できる場があるといいなと思い、あも会を始めました。
グラウンドルールが守れる方であれば、性に関する話題に興味がある人、性について悩んでいる人、下ネタが好きな人、異性愛者、セクシャルマイノリティ、どなたでもウェルカムです!気になった方は、ぜひ以下のURLにアクセスしてみてくださいね。
あも会のブログはこちら
代表・そらのTwitterはこちら
チャリツモでは、“性”をテーマにしたワークショップ「あも会」の内容を記事にしてお伝えしています。あも会は、チャリツモライターのそらが、都内にて月1回開催しているワークショップです。 あも会中にケタケタ笑っちゃった話、「あ…
チャリツモでは、“性”をテーマにしたワークショップ「あも会」の内容を記事にしてお伝えしています。あも会は、チャリツモライターのそらが、都内にて月1回開催しているワークショップです。
あも会中にケタケタ笑っちゃった話、「あるある」ネタ、みんなで一緒に考え込んだことなどを紹介して、性というテーマの“おもしろさ”と“難しさ”をお伝えできればうれしいです。
さて、気になる今回のテーマは…「これはよかった!性に関するオススメ・プレゼン大会」です。
化粧品会社でデザイナーをしている。
白文鳥と同居し、生き物と植物をこよなく愛します。いろんなものに興味を持ち、フラットな目線を心がけています。食べることと寝ることが好き。
そらさん、今回のあも会はどんな内容ですか?
今回は、性に関して使って or やってみてよかったモノ・コトを、お互いに紹介してみました。
なんだか実用性が高そうな会ですね。
そうですよね(笑)。あも会では実際に人が集まってオススメを教え合うので、インターネット上の口コミより「これはよかったよ~!」感がリアルに伝わるかなと思っていて、私もワクワクしています。
今回は「性をもっと楽しむ」ためのコト・モノだけでなく、「自分を守る」ためのコト・モノのオススメも教えてもらいました。
「自分を守る」ということも、楽しく性に向き合うために、とても大事な要素ですもんね。
それでは、みんなのオススメ、教えてもらいましょう。
私のオススメは、マンガをお互いに読み聞かせすることです。
マンガの読み聞かせって初めて聞きました!どんなマンガを選ぶんですか?
エッチなマンガでも、恋愛ものでも、何でも好きなマンガでいいんです。私は女性がパートナーのときも、男女の恋愛ものを選んだりしますよ。それで、お互い、役になりきって読み聞かせをし合うんです。
うわーそれすごくいいなあ!楽しそう。
はい。すごく盛り上がりますよ!
特に、自分や相手が憧れるシチュエーションが入っているマンガを選ぶと、とてもロマンチックな雰囲気になるので、ぜひやってみてくださいね。
私はよくラブホテルに行くので、最近お気に入りのホテルを紹介させてください!
僕、ラブホテルってあまり行ったことないので、ぜひオススメを教えてください。
ホテル街で色々なホテルが並んでいるのを見かけますが、選び方がわかりません。
私のお気に入りはバリアンです。「ラブホテルっていやらし~い雰囲気で、なんとなく行きづらいなぁ」と思う人も少なくないと思うのですが、バリアンは、バリに来たような雰囲気のホテルで、すごくおしゃれなんです。
それに、ダーツや岩盤浴があって、部屋の外も楽しいんです。部屋の外で遊ぶのに飽きたら、部屋に戻って二人で過ごすのもいい。
自由に過ごせるので、1日いても飽きないところがオススメポイントです。都内や横浜周辺のエリアにありますよ。
おしゃれなホテルもたくさんありますが、部屋に色々なコンセプトを付しているホテルもあるので、ホテル街を歩きながら、相手と一緒に決めるのも楽しいですよね。
私のオススメは、東京・錦糸町にあるSARAというホテル。病院、教室、花魁など、コンセプト部屋がたくさんあっておもしろいですよ。
SARAも、都内だけでなく埼玉や愛知など、色々なところに系列ホテルがあります。
楽しそうな部屋がたくさんありますね。今後は、ホテル選びを迷うことそのものを楽しんでみたいと思います。
ラブホテルの多くは、入り口を入ってすぐのところに部屋の写真・料金が一覧になって表示されています。建物の雰囲気を見て「ここ、よさそう!」と思ったら一度入ってみて、部屋の写真を見てみるのがオススメです。
Dさんが言うように、すぐにホテルを決めずに、少し歩き回って、色々な部屋の写真を見てから決めるのも楽しいですよ!
あとは、自分の体に目を向けることも、楽しいセックスにつながるんじゃないかなと思っています。
マスターベーションは自分の体を知るいい手段だと思うので、みんなにもオススメしたいです!
自分の体のどこを触られると心地いいのか、不快なのかを自分で知っておくと、もっとセックスを楽しめますよね。
そうなんです。セックスがよりよくなりますよね。
最近は、自分の体と対話するイメージで、自分の体の心地いいところを探っています!
ちなみに、マスターベーションは、オナニーとか自慰行為とか色々な言い方がありますが、最近は「セルフプレジャー」と呼ばれることもありますよね。セルフ(self)は自分自身、プレジャー(pleasure)は喜びという意味です。
マスターベーションは、自分で自分に喜びを与えることなんですね。
マスターベーションって「悪いこと」や「はしたないこと」じゃないですもんね。自分の体にもセックスにも、自分が心地よくいられるように向き合っていきたいですね。
マスターベーション繋がりでいうと、私は、irohaというおもちゃがオススメです。デザインがおしゃれでかわいくて、部屋にあってもインテリアの一部に見えます。
女性のマスターベーションは、恥ずかしいこと・タブーとして捉えられることが多いですけど、irohaはマスターベーションが肌や髪のお手入れと同じくらい身近な存在だということを教えてくれて、私にとってはすごく画期的でした。
僕も女性とセックスするときに使ったことがあります。触感もすごく柔らかくて、触って驚きました。
マスターベーションだけでなくて、セックスも楽しいものにしてくれるグッズだと思います。
巷のローターはプラスチック製で固いものが多く、私はあまり気持ちいいと思えませんでした。irohaは柔らかくて肌に触れた瞬間、気持ちいいんですよね。振動も粗いガタガタ感がなくて心地良いです。
私はSKYN(スキン)というコンドームが気持ちよかったです。
今日は女性の参加者が多いですが、コンドームは女性が持っていてもよいと思うので紹介させていただきました。
あ、これ私も使ったことあります。今まで使っていたコンドームは、挿入時に膣の中がキシキシする感じがあったのですが、SKYNはそのキシキシ感がなくていいですよね。
僕も、今までコンドームにこだわったことはなかったんですけど、SKYNを使ってみて「伸びが違うな」と思いました。
一般的にコンドームに使われている素材はタイヤに近い硬さらしいのですが、これは皮膚に近い柔らかさを追求したもの。
使っている素材が違うから、天然ゴムアレルギーの人でも使えるみたいで、そういう点もよいですよね。
コンドームの話が出たので、性感染症の情報収集にオススメなウェブサイトを紹介します。東京都性感染症ナビは、色々な性感染症が一覧になっていて、見やすく、わかりやすく解説してあるのでオススメです。性感染症のことって、あまり知らないという人も多いですけど、このサイトは網羅的な情報が見やすくまとまっていますよ。
ほんとだ、見やすい。
梅毒のように感染者が増えている疾患は、読者に特に見てほしい情報として目につくようにデザインされているんだね~。
例えば、梅毒は5年間で患者数が6倍と急増していて、特に若者の間で、性別問わず急増中らしいです。でも、こういうことを知っている人って、少ないんじゃないかなと思います。
じつは梅毒は感染力が強くて、コンドームだけでは完全に防ぐことは難しいんです。誰もが感染する可能性があるからこそ、症状や治療などについて一度は読んでみてほしいです。
たしかに、何か症状が出る前に予習として読んでおくのもよさそうですね。
そうなんです!感染しやすいものは、予防法もそうだけど「こんな症状が出るんだ」って知った上で、「何か体の異常を感じたときに病院に行こう」って思っておくのが大事なんじゃないかな。
肝炎やHIV/AIDSのような大きい病気は、予防法もしっかり見ておくとよいと思います。
たまに東京都性感染症ナビを覗いて、今どんな感染症が流行っているのかを確認して、自分の健康管理に活かすのもオススメです!
これまではセックスに関連したオススメが多かったと思いますが、自分の体・体調を管理するためのオススメも紹介したいです!
私のオススメは、ピル。
私は生理痛がかなりひどくて、生理2日目なんかは1日中動けないような生活だったんです。月1回、痛みで動けなくて、1日中泣いている日がある、という感じでした。
ある日ふと「こんなに痛いの、我慢する必要ってあるのかな?」って思って、婦人科を受診しました。そこで処方されたピルを飲み始めてから、痛みがすごく軽くなったんです。
体調が悪いのを「生理だから仕方ない」と我慢するんじゃなくて、自分で辛さを和らげる方法もあるんだよとみんなに伝えたくて、オススメしました。
小学校で生理のことを教えてもらうときも「定期的に生理が来るようになりますよ。生理が来たらナプキンを使いましょうね」ってことくらいしか教わらないですもんね。だから、生理痛をただただ我慢している人も多い気がします。
生理痛がひどかったり、生理前に気分が不安定になったりする症状があって「月経困難症(PMS)」と診断されると、保険適応内で処方してもらえます。月経困難症の場合、多くは「超低用量ピル」または「低用量ピル」を処方してもらうのだそうです。
ピルって、避妊のために飲むものではないんですか?
ピルは「避妊効果」も期待できるみたいなのですが、避妊目的のみでピルを処方してもらう場合は保険適応外になります。
そうだったんですね。僕は、生理やピルのことを全然知りませんでした。生理のときだけ飲むものなんですか?
生理期間以外にも基本的に、毎日決まった時間に飲みます。私はピル用のアプリを携帯電話に入れていて、毎日決まった時間にアラームが鳴るように設定しています。飲んだら、アプリでチェックを入れています。
ピルの種類にもよるのですが、多くの場合、3週間は毎日薬を飲んで、4週間目は薬はお休みします。薬は体のホルモン量を調整してくれているので、お休み期間に入ると体が「あ、ホルモン量が変わったぞ」と認識して、生理が始まります。4週間目が終わったら、また次のシートに移って、薬を飲み始める…という繰り返しです。
実は私も低用量ピルを飲んでいます。私はピルを選びましたが、月経困難症(PMS)対策にはピル以外にも、漢方で長期的に体質改善するとか痛み止めを飲むとか、色々な対処法があるそうなので、婦人科で相談してみるといいかもしれませんね。
確かに、副作用やリスクが気になる場合も、きちんと医師に相談するのが安心ですね。
性に関して広く学べるオススメも紹介させてください。日本産科婦人科学会という、周産期医療に関わる医師や研究者が集まる学会が監修したガイドブック「Human+」です。
性に関するテーマを幅広く扱っているし、全ページ医師が執筆しているので安心です。何か気になることがあったときに参考にするとよいかなと思います。
イラストも、柔らかい雰囲気でいかわいいですね。
1つのテーマが、長くても見開き2ページで収まるように書かれているので、どこから読んでもいいですね。早速私も、家に帰ったら読んでみます!
思春期から中高年期までカバーしてるんですね。誰でも読める!
さっき話題になったピルの副作用やリスクの話も載っていますよ。科学的に、ピルの副作用・リスクは低いとされているので、ひどい生理痛を我慢している人や「ピルって副作用が大きいんでしょ?」と思っている人にはぜひ見てほしいですね。
妊娠・出産や中高年期について説明してくれる章もありますね。私が知らなかったこともたくさん書いてあります。学校教育の中で性について教わってなかったんだなと実感しますね。大人が読んでも収穫が大きい冊子ですね。
性感染症とは少し違うリスクが関係してくるし、オススメしていいのかわかりませんが、私は交際相手と遠距離でなかなか会えないとき、Facetimeやビデオチャットをしながらお互いにマスターベーションをするのが好きです。
こういうのをサイバーセックスと言うそうです。
ビデオチャットで!?たしかに、いつもとは違う興奮を味わえるかもしれませんが、いろいろ危険もあるんじゃないですか?
そうですよね。だから私もオススメはできないんですが…。
ただ私の場合、何年も付き合ったパートナーが海外に行ってしまって滅多に会えなくなってしまいました。会えないから余計につながりたいと思ったり、セックスしたくなる日があって。
たしかに、実際に会いたくても会えない、セックスしたくてもできない状況だと、ビデオチャットは便利ですよね。でも、一方でその様子を録画されて、別れたあとにインターネットにアップされちゃうなんて話もきいたことあるから、怖いなぁ。
そうですよね。別れた腹いせに、元・恋人のエッチな動画をインターネットで拡散する「リベンジポルノ」が話題になっているのは知っています。だから、私はサイバーセックスするときは、(1)録画させないことと(2)性器や胸などのプライベートゾーンを写さないことに気をつけています。
相手から「後でマスターベーションをするときに見たいから、撮ってもいい?」と聞かれたこともあったけど、万が一のリスクが怖いので断りました。理由も説明しつつ、「その代わり、今回のサイバーセックスでいっぱい楽しもうよ!」という提案も一緒にしたら、納得してくれました。
でも、相手に説明するのに苦労しませんか?「リベンジポルノが怖いからダメ」なんて言ったら、相手は「自分は信用されていないのか」と傷ついたり、不機嫌になったりしそうだけれど。
もちろん相手のことを信用しているし、愛しているけれど、だからと言って私が自分自身を守るための最低限の努力を否定されるるのはイヤという考えを伝えています。
それと、リベンジポルノだけでなく、ハッキングなど、インターネットを介して知らない人に見られている危険もあるからプライベートゾーンも写さず、顔と声だけで我慢しようと話します。しっかりと危機管理することは、お互いを守ることにつながりますからね。
相手にもきちんとリスクを理解して貰う必要があると思いまし、それが理解できない相手とサイバーセックスするのは危険です。恋人以外の人や、知らない人とするのもやめたほうがいいと思います。
Aさんはいろいろとリスクを考えて自分で考えてやっていますが、そうした知識や経験がない人、特に若い人なんかは相手の言いなりになって被害にあってしまいそうですね。
そうですよね。スマホやパソコンのカメラを通して、自分の裸を写すことのリスクを、きちんと認識する必要はあると思います。
でも、もし自分が被害に遭ってしまったとしても、「自分が悪かったんだ」とひとりで抱え込む必要はありません。例えば、NPO法人「ぱっぷす」では、リベンジポルノなどに関する相談に乗ってくれる窓口をひらいています。
自分や身の回りの人が被害に遭ってしまった場合や、何か心配なことがあった場合は、ウェブサイトを見てみてください。メルマガなどで情報発信もしているので、被害に遭う/遭わないに関わらず、自分を守るための情報を得るのも一案です。
みんなのオススメ、たくさん出てきましたね。「楽しい猥談」の場面もあって、いつも以上に、笑い声が聞こえてきました。
今回は、「性をもっと楽しむ」「自分を守る」という自由・権利を実感する、現代らしい回でしたね。私も、聞いていてとても楽しかったです。
教えてもらったオススメを、自分で選んで、試してみるというのも自由や権利になるんですかね?
もちろんそうです!自分が気になるものはどれかな?と考えてみて、気になるものがあれば、ぜひ試してみてくださいね。
それでは、またのあも会レポートをお楽しみに!
あも会とは、都内にて月一で開催されている、性について楽しく対話をするワークショップです。2018年4月に始まって以降、20代から50代まで、ストレート(異性愛者)からマイノリティまで、多様な方に参加いただいています。毎回、笑いが絶えない、明るい対話の場となっています。
お子さんがいる方々からは「あも会で話し合ったことを、毎回子どもに伝えています」とコメントをもらうほど。
性に関するトピックは、私たちが生きる上で土台となる概念がたくさん詰まっています。でも、多くの人が、教えてもらえないし、相談する場所もない、という状況だと思います。そこで、みんなで楽しく笑い合いながら、考え合いながら、対話できる場があるといいなと思い、あも会を始めました。
グラウンドルールが守れる18歳以上の方であれば、性に関する話題に興味がある人、性について悩んでいる人、下ネタが好きな人、異性愛者、セクシャルマイノリティ、どなたでもウェルカムです!気になった方は、ぜひ以下のURLにアクセスしてみてくださいね。
あも会のブログはこちら
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チャリツモでは、“性”をテーマにしたワークショップ「あも会」の内容を記事にしてお伝えしています。あも会は、チャリツモライターのそらが、都内にて月1回開催しているワークショップです。 あも会中にケタケタ笑っちゃった話、「あ…
以前チャリツモで紹介した、“性”について話したり考えたりするワークショップ「あも会」を覚えていますか?
(記事はこちら→「明るく楽しく“性”について語り合うイベント「あも会」に行ってきました!」)
今回から「あも会」の開催レポートを定期的に発信し、ワークショップ中の対話の内容を再編成してお伝えするコーナー【あも会レポート】がスタートしました!
あも会中にケタケタ笑っちゃった話、「あるある」ネタ、みんなで一緒に考え込んだことなどを紹介して、“性”というテーマのおもしろさ、難しさをみなさんと共有できればと思っています。
さて、気になる初回のテーマは…「セックスを“がんばる”ことについて考える」です!
みなさんは、心や体との“ギャップ”を感じながらセックスをした経験、ないですか?
化粧品会社でデザイナーをしています。 白文鳥と同居し、生き物と植物をこよなく愛します。いろんなものに興味を持ち、フラットな目線を心がけています。食べることと寝ることがすき。
今回のあも会はセックスを「がんばる」ということがテーマです。このテーマを選んだ理由は、あも会の参加者や友人と話していて、セックスを「楽しむ」というより「がんばる」ケースも少なくないんだなぁと感じたためです。
ふなさんは、そもそもセックスを「がんばる」って、どういうことだと思いますか?
僕の話をすると、あんまり気分が乗らないときでもパートナーを喜ばせたいっていう思いで不本意なセックスをした経験は何度もあります。
あとは、おもに女性の体験談としてよく聞くのが、「やり方がよくわからないけれど相手に頼まれたからがんばってやってみる」ってケースですね。
そうやってがんばってする、という経験はだれしもありますよね。
ちなみに「がんばる」とは、今自分がいるところとは異なる位置まで自分を持っていく行為のように思います。つまり、自分が「したい」「こうなりたい」と思う状態と、今自分が実際にしていることの間にギャップがある状態です。そのギャップにやりがいを感じられる場合もあれば、ただ苦痛でしかない場合もあると思います。
うんうん。理想と現実のギャップはその他の日常生活の中でもありますが、セックスの場面でも多々感じますね。
わたしは、セックスにおいては、「心の気分」と「体の気分」があると思っています。
「心の気分」は、そのときの自分の気持ち。
「体の気分」は、体の調子や体調、経験などがベースになって、そのときの状態が決まってくるのかなと思っています。
「心の気分」と「体の気分」、それぞれに生じたギャップを新鮮に感じて楽しめることもあれば、やらされてる感を感じて嫌な気分になることもあると思うんです。
ギャップを楽しめるときはいいけれど、苦痛だと、不快感とかストレスが残って後味が悪いですね。でも、ギャップが楽しいときと、逆に不快な時があるのは、なぜなんでしょう?
ギャップが楽しいときは、自分の好奇心や興味がそそられているような状態なんだと思います。苦痛なときは、そういった好奇心や興味ともそぐわない上に、自分の「したい」「こうなりたい」という気持ちともズレているから、「不快だなぁ」「嫌だなぁ」と感じるのだと思います。
それでは、ギャップとどう向き合うと、お互いに不快な気持ち・嫌な気持ちを避けられるのか、あも会参加者の経験から探ってみましょう。
わたしは女性で、恋愛対象は男性がメインなのですが、挿入のとき、少し痛かったけど、相手が心地良さそうだからとがんばって痛みを我慢したという経験があります…。
入れたときに痛みが出るかどうかって、挿入しないとわからないじゃないですか?入れてみていざ「痛い」って思っても、相手の気持ち良さそうな様子を見ていると、「痛い」って言いだせなくて…。
あのときは相手の気持ちを優先して、自分ががんばっちゃったかなと思います。
わかる!!自分はゲイなんだけど、相手が挿入にこだわる人だったとき、自分の痛みを我慢することが多かったな。相手の要求に応えたいという気持ちもあるからがんばったけど、やっぱり痛いなって思う。
相手が求めてきた行為をやってみたけれど、求められるレベルに達することができず、コチラを責めるような言葉を言われたことがあります。
それを言われたときにすごくショックで…。セックスもそうだし、普段一緒にいるときでも、「汚名返上」というか、がんばって挽回しなきゃってすごく焦りました。
その相手の方、要求する上で、「相手がそれを不快だと思う」とか「相手の気持ちによっては、自分の要求を変える」ということを想像していなかったんですかね?
こちら側のことを考慮してもらえないと、辛いなぁと感じる場面も出てきてしまいそうです。
自分にも言えることだけど、要求する側も、心に余裕をもって相手にお願いした方がいいんじゃないかな。
そういえば僕も、自分としてはやりたくないのに、「やって」と言われてやらされた行為がいくつかあったのを思い出しました。「もう嫌だ、帰りたい」という気分になりましたね…。
わたしもそういう経験あります。自分のNGラインを越えた行為を要求されて、すごく嫌な気分になってしまいました。求めることが違うと、お互いに疲れてしまって、最終的には距離も離れちゃうのかなって思います。
俺は、ポルノを見たり、噂で聞いたりして、何回もイク人はすごいんだと思っていたことがあって。男たるもの、何回もイクべきなんだと思い込んでいたんだよね(笑)。でも、がんばってやってみたんだけど、どうしても気分が乗らなくて2回、3回とは続けられず…結局、がんばることを諦めた!(笑)
でも、諦めるのって意外と重要じゃないですか?自分はこの辺りが心地いいんだってところに落ち着くってことですよね。ストレスが少なくなって、とてもよい気ががします。
みなさん、最初は「がんばった経験…?」と首をかしげながら過去を振り返ってましたが、誰かが経験を共有すると、芋づる式に経験談や共感のコメントが出てきましたね。笑
そうでしたね!みなさん自分でも気づかないうちにがんばってしまっている、という場合も多いのかもしれません。そのときは相手のためを思ってがんばっているから、苦痛を感じても見過ごしちゃうんじゃないかと思うんです。
でも、時間をあけて振り返ると、当時の自分の気持ちが見えてくるんですよね。「あ、がんばってたな…」とか「そういえばちょっと無理してたかも…」なんてことに気づく。
お互いに何かしてほしいと要求することは、別に悪いことではなくて、素敵なコミュニケーションだと思うんです。ただ、そのときに、要求する側も「相手に合わせて、要求内容を変える」という選択肢を頭に入れておくと、要求する側も要求を受ける側もストレスが少ないような気がします。
要求する側も、要求を叶えてもらう前提でいると、それがうまく実現しなかったときにストレスを感じちゃいますもんね。
相手にも「心の気分」「体の気分」がありますから、それらを意識することが重要な気がします。
そうなんですよね。相手の気分を意識するのも大事ですが、自分の「心の気分」「体の気分」を大事にすることもぜひ忘れないでほしいなと思います!
確かに。自ら苦しまないためにも、まずは自分で自分の気分を汲み取って尊重するコトが大切ですよね。ちなみに、自分の気分を大事にするために、そらさんが心がけていることってありますか?
わたしの場合は、自分の感情を拾ってあげるように意識しています。痛いな、ちょっと嫌だな、など、何でも。
ただ、これを習慣化するには少し時間がかかりました。しばらく自分の感情を汲み取ることを強く意識して、いつの間にか自分の「心の気分」「体の気分」を大事にすることが習慣づいていた、という感じです。
その意識付けは重要ですね。
論理的に考えると、他人と感覚器が繋がっているわけではないので、相手が自分の感覚や気持ちを100%理解するなんてありえない。ですから、汲み取ってあげた「自分の気分」を相手にきちんと伝えること、「相手の気分」を優しく聞いてあげることが大切ですよね。相手に伝えることを習慣にすると、よりよいコミュニケーションが取れるのではないかな、と思います。
今回はセックスを「がんばる」ことをテーマに話し合いをしましたが、自分も過去のいろいろな経験を振り返ることができて、新鮮でした!
それはよかったです。コミュニケーションについては、別の回でもっと深掘りしたいと思っているので、またじっくりみんなで話し合うのが楽しみです。
あも会とは、都内にて月一で開催されている、性について楽しく対話をするワークショップです。2018年4月に始まって以降、20代から50代まで、ストレート(異性愛者)からマイノリティまで、多様な方に参加いただいています。毎回、笑いが絶えない、明るい対話の場となっています。
お子さんがいる方々からは「あも会で話し合ったことを、毎回子どもに伝えています」とコメントをもらうほど!
性に関するトピックは、私たちが生きる上で土台となる概念がたくさん詰まっています。でも、多くの人が、教えてもらえないし、相談する場所もない、という状況だと思います。そこで、みんなで楽しく笑い合いながら、考え合いながら、対話できる場があるといいなと思い、あも会を始めました!
グラウンドルール(※)が守れる18歳以上の方であれば、性に関する話題に興味がある人、性について悩んでいる人、下ネタが好きな人、異性愛者、セクシャルマイノリティ、どなたでもウェルカムです!気になった方は、ぜひ以下のURLにアクセスしてみてくださいね。
あも会ブログ:https://amorestaff.tumblr.com/
代表・そらのTwitter:https://twitter.com/sora_sora_0x0
以前チャリツモで紹介した、“性”について話したり考えたりするワークショップ「あも会」を覚えていますか? (記事はこちら→「明るく楽しく“性”について語り合うイベント「あも会」に行ってきました!」) 今回から「あも会」の開…
セックスに対する疑問や悩み、1人で抱えていませんか?性に関する話って、友達同士でも意外と話しづらいもの。
毎月1回、都内某所で開催される「あも会」では、セックスの楽しさや悩み、パートナーとのコミュニケーション、アダルトコンテンツとの付き合い方など、性に関するあらゆるトピックをゆるっと楽しく話し合っています。
これまでの開催回数は10回。毎回10名前後の少人数制です。
年齢やセクシュアリティを問わず、どなたでも参加することができます。
今回であも会3度目の参加となるゾノが、あも会の魅力や主催者へのインタビューをレポートします!
今回のあも会のテーマは、
(1)夫婦などの親密な関係でなぜコンドームを使うのか?
(2)出産の快感を追求しない(できない)のはなぜか?
産婦人科医のS先生をゲストにお呼びし、10名の参加者とともに話し合います。
議論の前に、あも会のルール説明です。和やかな雰囲気でありながらも、ルールはきちんと決められています。
参加者が気持ちよく対話するためのルールが書かれています。
その後、自己紹介を行います。このときは会社員やお子さんのいる方、自ら性のコンテンツを運営している方など、様々な立場の方が参加していました。
いよいよ、本題に入ります。最初のテーマは「夫婦などの親密な関係でなぜコンドームを使うのか?」
みなさんご存知の通り、コンドームの使用目的は大きく分けて2つあります。1つは避妊、2つ目は性感染症(STD)※1予防です。
まず、避妊についてですが、S先生はコンドーム以外の選択肢として、ピル(低容量ピル)や子宮内避妊用具(IUD)※2等のコンドーム以外の選択肢を挙げ、また日本にはない避妊法として、避妊パッチや注射法、膣内リングなど、多種多様な避妊方法も紹介されました。
日本では多くの人がコンドームかピルかの2択から選んでおり、コンドームの使用率が極めて高くなっています。この傾向は、世界的にみると非常に遅れているのだそう。
S先生は、あらゆる避妊方法の中で、自分のライフスタイルにあったものを選ぶ、「避妊のオーダーメイド」をすすめています。
また、性感染症(STD)予防という側面について、S先生は「いろんなパートナーとセックスをしてみたい方が、コンドームを利用するのは分かる」と話す一方、「”カップル”という、閉じられた関係性において、相手に性感染症がないと判断できれば、コンドームをつける必要はないのかもしれません」と言います。
そして、梅毒などのコンドームでは防げない性感染症もあるため、「コンドームをつければ安心」という日本の風潮に疑問を投げかけていました。
参加者からは、「そもそも性感染症検査のハードルが高い、他の感染症と違って、テレビでも放映されていない」といった意見や、「食事やファッションは自分で決めるのに、肝心の性に関しては、相手(男性)任せだった」という感想がありました。
私自身、「避妊・性感染症予防=コンドーム」というイメージは、もはや当たり前すぎて疑問に思ったことすらありませんでした。避妊方法がこんなにたくさんあることを、学校の性教育でも、教えられた覚えがありません。
自分のライフスタイルにあったものを選ぶための情報が、あまりにも少なすぎますね。学校でも教えて欲しかった…!
2つ目のテーマは「出産の快感を追求しない(できない)のはなぜか?」
産婦人科医として、あまたの出産現場に立ち会ってきたS先生は、出産を快感で迎えた方をたくさん見てきたそうです。あまりにも気持ち良くて、産んだ直後に「もう一回産みます!」という方も。
これには参加者からも「え〜!!」という驚きの声が。
具体的には、陣痛の流れに沿った呼吸法を行って、陣痛を耐えたり、痛みが過ぎ去って気持ちよくなったり・・・を繰り返したのち、スッキリ出産!となるようです。
陣痛時の子宮の律動的収縮は、セックスでオーガズムを迎えた時におこる、子宮や膣の収縮と同じ仕組みだそう。オーガズム後の開放感と、出産後の開放感も、感じ方としては非常に近く、S先生は「この気持ち良さは、性的な快感(オーガズム)の延長線上にある。出産で快楽を追求してもよいのでは?」と言います。
そもそも、なぜ「出産は痛いもの」とされているのでしょう?
大きな理由の一つに、会陰切開(えいんせっかい)があります。「会陰」は、膣と肛門の間あたりにある部分を指します。ここがうまく伸びないと、裂けてしまったり、赤ちゃんがなかなか出てこられなかったりすることがあるため、切開することがあるのだそうです。
デリケートなところを切開される…出産経験のない私も、想像しただけでゾッとしてしまいます。やむを得ず切開が必要なケースもありますが、必要以上に切開されすぎているのが現状だそうです。
ちなみに、切開する上で妊婦さん本人の同意を取ることは少なく、切開の判断は医師の力量に任されることが多いとのこと。
私たちには「産む産まない」という選択はもちろんですが、「どんな風に産みたいか」を選ぶ権利もあります。会陰切開などを含め、産み方の希望や緊急時の対応などをきちんと話し合える医師を探したり、担当医と互いの意見を尊重しあえる関係性を築くことが大切だと思いました。
S先生は最後に、「避妊もそうだけれど、自分たちのベストってなんだろう、と常に意識してほしい。みんながやっているから私も、という風潮は変えていきたい」と語りました。
「快感出産」という言葉を、私は初めて聞きました。そもそも、出産について考える機会は、普段ほとんどありません。出産経験のある方も、妊娠してから考え始めたという方が多いのではないでしょうか。
参加者の方からは、「知らないことばかりだった」「周囲の方に広めていきたい」「思考停止しないことが大事」「帰ってから子どもと一緒に話したい」などの感想がありました。
あも会に参加するまで、人前で自分のセックスの話をする機会はほとんどありませんでした。友達と話しても、なんとなく気恥ずかしくて下ネタ止まり。ネットの情報は「一般論」ばかりで、自分だけかも・・・と、さらに不安になることも。
対話を通じて、自分の経験を率直に話すと、実はあのとき嫌だと感じていた、とか、あの行為は嬉しかった、とか客観的に振り返ることができます。
そうすると、「一般論に照らし合わせてどうなのか」という判断ではなく、「自分がどう感じたか」を基準にして、コミュニケーションをとろう、自分の価値判断を大切にしよう、と思うようになります。
徐々にではありますが、性のことだけでなく、日常の考え方そのものに変化が出てきました。
セックスに対するモヤモヤや悩みを抱えている方、性についてもっと話したい方は、ぜひあも会に足を運んでみてください。
参加希望の方はこちらへ直接お問い合わせください。
あも会ブログ
https://amorestaff.tumblr.com/
問い合わせ先
amore.info.sg@gmail.com(※応募者が多い場合は抽選となります。)
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