日本の学校って厳しくない?/タコスとお寿司の夫婦の会話
はじめに
『タコスとお寿司の夫婦の会話』とは、高校で社会科を教えるメキシコ人の夫とイラストやデザインを生業とする日本人の私の、なんでもない日常の夫婦の会話をご紹介する連載です。
日本やメキシコ、その他の国で起こる様々な出来事に、育った環境や文化、受けた教育、職業も違う私たちが、それぞれどう感じ、何を話し合ったかをここに記録します。
日本の学校って厳しくない?
日本の学校はそんな感じだよ。子供の時そうだったなぁ。校則も厳しかったよ。ピアスとか、髪の毛を染めるのとか禁止だったし。靴下の色や長さまで決まってた。
メキシコでは女の子は生まれたときに病院でピアスをする文化だから、ピアスをとらなきゃいけないのはプールと病院くらいだなぁ。
タコスの働いてる高校では、タトゥーをしてる先生も生徒もいるよね?
もちろんいるよ。腕から首までびっしり入れている生徒もいるし、あと最近は下唇の裏にタトゥーを入れるのが流行ってるみたいだね。メキシコでは憲法で服装の自由が守られてるから、国公立の学校や職場で、タトゥーや髪の色も含め、服装を制限することは禁止なんだよ。
私立は校則があるの?
私立はメキシコでもそれぞれの学校が校則を設定してるよ。髪の毛を染めちゃいけないとか、男子のピアスが禁止だったり、色々だよ。
日本では、生まれつき茶色い髪の毛を大阪府立の高校で黒く染めさせられて、大阪府を訴えた生徒がいたよ。
それはメキシコなら、国公立ならもちろん、私立の学校だったとしても、確実にその訴訟は生徒が勝つだろうね。だってその人の生まれ持った髪の毛や肌や目の色を禁止するのは差別だよね。校長もクビになるかもしれないし、学校も閉鎖されるかもしれないくらいの事態だよ。メキシコだけじゃないと思うけどな。日本ってすごく先進的な面も多い国なのに、そういうとこ不思議だよね。
日本語学校のテストがすごく大袈裟なんだよ。番号順に並んで、鉛筆と消しゴムだけ机に出して、テスト用紙は裏にして配られるとか。大変な騒ぎなんだ。