番外編「子どもが中心にいる学校の可能性」
COVID19のために全国の学校が一斉休校になったときに「勉強の遅れが心配」という言葉を聞きました。学校が再開したときには「遅れを取り戻す」と言われていました。それらの言葉の前提には、学校のペースや計画に子どもたちが合わるという発想がありますよね。
しかし、本当に、学校に子どもが合わせなければいけないのでしょうか?
ほとんどの学校では、学校の計画やルールに子どもが合わせるものとして学校は運営されていると思います。一方で、ご存じの通り、学校に行かない子どもたちがたくさんいます。その状況についても、学校に行かない原因はその子どもたちにあると考えられがちです。でも、こんなに多くの子どもたちが学校に通っていない今、学校がどんな子どもたちも通えるように変わる必要はないのか・・という疑問をわたしはもっています。
そして、実際に、学校に子どもが合わせるのではなく、簡単に言うと、学校が子どもに合わせる学校が存在します。そんな学校では、子どもたちは学校の中心にいます。
え、子どもを中心にしても大丈夫なの?遊んでばかりいて学ばないんじゃないの?わがままになるんじゃない?と不安になるかもしれません。でも、そもそも、子どもたちは、お腹の中にいるときから自ずと遊びながら学んでいます。どんな子どもも自律的に学んでいるのです。子どもが中心にいる学校では、生まれながらもっている自律的に学ぶ力が大切にされています。子どもたちは、学校のなかで大人や仲間と交流する中で生き生きと学びを深めていっています。そのような学校では多くの子どもたちはコミュニケーションが上手で、さらにとても謙虚だとわたしは思います。自分が大切にされていると思えば相手も大切にするのは自然なことです。
うーん、でも、そんなの信じられない・・という方は、ぜひ映画『夢見る小学校』を見てください!この映画にでてくる子どもたちを見ていただければ、なるほど!と納得していただけると思います。
「学校や教育に対してちょっとモヤモヤしているけど、だからといってどうしたらいいかわからない」、「学校について深く考えたことなかったけれど学校が子どもあわせる学校ってどういうこと?」といった思いをもった方は、『夢みる小学校』をみていただくと、すこし考えが変わるかもしれません。
そして、今すぐそんな学校に通わない/通わせないにしても、きっと、そんな学校もあるのだと知ることで、あなたはちょっとだけ心が軽くなるかもしれません。
上映会にお越しください
1月15日(日)に、ご紹介しました映画『夢みる小学校』の自主上映会を開催します。場所は東京都・新宿区の早稲田大学戸山キャンパスです。
東京に新しい学校をつくる会設立後のはじめてのイベントとなります。はじめの一歩として、様々なゲストを交え、「教育ってそもそもなんだろう?」「学校ってどんな場所であるべき?」なんていうことを、みなさんと一緒に考えるためのイベントです。
詳細はこちらのページでご覧ください。