それじゃあ
いってみよう!
2017年に小田原市の職員が『生活保護なめるな』と書かれた服を来て、受給者の家を訪問していた事件※1がありましたが、同じケースワーカーとしてあの事件をどう思いますか?
生活保護者を1箇所に集めて管理すべきだと言う人もいます。例えば「NHKから国民を守る党」※2は昨年の8月頃まで、HP上にもう1つの公約として“現物支給と公共施設への入所”を掲げていました。これらはどのように思いますか?
少し知っているだけで、心の持ちようも変わりますよね。
泉谷さんとの出会いは、偶然行った合コンでした。「ナヨナヨしていて、この人絶対にモテないだろうな」と思っていたら、案の定みんなの輪に加われず1人で黙々と枝豆を食べていました。
そんな彼になぜか興味が湧き、女の子そっちのけで話しかけてみると、やっぱりナヨナヨしてる人でしたが、自身の仕事に関しては自信満々で語ってくれました。
彼の人間性に興味が湧き、連絡先を交換し後日会うことになったのが、このインタビューのきっかけです。
社会へ対し無関心という、いかにも今時の若者感を醸し出していたインタビュー前半。それとは打って変わって、生活保護を切り口に社会問題について話す泉谷さんは、まるで別人のようでした。
いくら社会へ無関心を装っていても、そこの中で生きている以上どんな人でも何かしらの意見を持っていることがわかり、次回以降のインタビューがとても楽しみになりました。
泉谷さんが最後に言っていた「様々な境遇の人と出会い、多様なものを知ることで、今まで以上にたくさんの人や物事に優しくなれました」この言葉に、自己責任論や他者への不寛容が蔓延する現代社会を立て直すヒントが隠れていると私は感じました。
生活保護のケースワーカーの仕事のあれこれについて、包み隠さずに教えて頂きました。
人手不足のため、一人で120世帯もの担当を受け持たねばならない実情、DVから逃げてきたシングルマザーや身寄りの無い病気を抱えた若者など、さまざまな事情を抱えた受給者の実態。不正受給に対して、ケースワーカーとしてどんなふうに感じるかなどなど